大学では共通教育と称し1、2年の学生に物理概論を教えている。小生はオムニバスで原子分子、ミクロから宇宙まで、熱、エネルギーと地球、流れる物体、波と光を担当している。授業概要は身近な物理現象からその不思議さ、楽しさ、意外性を学習し、目標は物理の基礎的な考え方を身に着けること。理科といえば高校時代に生物や化学を選択している学生が多く、物理を履修した学生は少ない。我々がはるか昔に物理、化学、生物から地学まで履修した時代とは異なる。
物理に興味を持つには一流の研究者から話を伺うのが一番効果的である。その昔、新分野研究開発の開拓ということで以前からつきあいのあるDr.江口晴樹さんにお願いした。現在、横浜市立大学大学院医学研究科客員准教授で㈱IHI基盤技術研究所主幹研究員ということなので部長待遇です。タイトルは「量子物理から生命科学への道、創薬と薬剤送達(DDS)」、せっかく来られたので大和キャンパスと太白キャンパスの2か所で講義をお願いした。
お話の内容は量子力学の第一原理によるタンパク質と薬剤の結合を解析する創薬と、有機物薬剤の磁性体を体内の患部に集中させ薬剤による副作用を極力抑えるという薬剤送達(DDS: Drug Delivery System)である。江口さんのお話は知的レベルが高く刺激的な内容で非常に良かった。創薬ではシュレジンガー方程式を幾つかの近似を入れて最外殻電子の結合力を直接解くのだが、実験も合わせて行っているので、大学でもこれくらいの高いレベルの研究は殆んどない。テーマをうまく選択して合致すればノーベル賞も可能でしょう。
小生もご紹介方々2回の講義を伺い、波動関数の近似解法、電子の取り扱い、有機物のスピン、グラフェンなど好奇心を痛く刺激された。研究も体力勝負だがもっと頭を使う局面があると人間らしい特徴が生かせる。このような人材がいる民間の底力は凄い。本当に大学は民間に優るのか?
物理に興味を持つには一流の研究者から話を伺うのが一番効果的である。その昔、新分野研究開発の開拓ということで以前からつきあいのあるDr.江口晴樹さんにお願いした。現在、横浜市立大学大学院医学研究科客員准教授で㈱IHI基盤技術研究所主幹研究員ということなので部長待遇です。タイトルは「量子物理から生命科学への道、創薬と薬剤送達(DDS)」、せっかく来られたので大和キャンパスと太白キャンパスの2か所で講義をお願いした。
お話の内容は量子力学の第一原理によるタンパク質と薬剤の結合を解析する創薬と、有機物薬剤の磁性体を体内の患部に集中させ薬剤による副作用を極力抑えるという薬剤送達(DDS: Drug Delivery System)である。江口さんのお話は知的レベルが高く刺激的な内容で非常に良かった。創薬ではシュレジンガー方程式を幾つかの近似を入れて最外殻電子の結合力を直接解くのだが、実験も合わせて行っているので、大学でもこれくらいの高いレベルの研究は殆んどない。テーマをうまく選択して合致すればノーベル賞も可能でしょう。
小生もご紹介方々2回の講義を伺い、波動関数の近似解法、電子の取り扱い、有機物のスピン、グラフェンなど好奇心を痛く刺激された。研究も体力勝負だがもっと頭を使う局面があると人間らしい特徴が生かせる。このような人材がいる民間の底力は凄い。本当に大学は民間に優るのか?