東西圧縮回流記

仙台青春風の旅 ブーメランのように 

矢作ダム揚水発電所

2022-11-29 | 安全保障
静岡の天竜川水系の隣の愛知県側に矢作川(やはぎがわ)水系がある。
天竜川の上流から愛知県側に下ると揚水発電所がある。

奥矢作第一・第二水力発電所 |中部電力

上流に黒田ダム・黒田調整池(上池)、中間に富永調整池(中間池)、下流に矢作ダム・矢作調整池(下池)がある。

奥矢作第一水力発電所 323MW  有効落差163m
奥矢作第二水力発電所 780MW  有効落差404m
合わせて1103MW(1.1GW) 原子力発電所1基分に相当する。

国際環境経済研究所の山藤泰氏によれば、日本の揚水発電は2019年時点で約40 か所、合計26GWの設備容量、世界全体の16.25%である。1 回当たり5 時間発電するとして130GWh/回の蓄電容量、年間約40TWh/y の蓄電量(設備利用率17%)があるが、実績としての設備利用率は3%と低い(海外では10%程度)そうだ。


揚水発電所は従来は深夜電力を利用し、電力の使用ピークに合わせて発電に利用されてきた。最近は蓄電池と同じように、太陽光や風力など再生可能エネルギーの不安定性のバックアップと期待されている。しかし貯水量の多少、季節性、応答性、コストなどに加えて、新しく開発するのには適地が限られるなどの問題がありそうだ。

統計によれば2019年日本の発電電力量は1.02兆kWh、水力はその7.8%

黒田ダム・黒田調整池(上池)
黒田ダムの下部


黒田ダム・黒田調整池(上池)
ダム湖

黒田ダム・黒田調整池(上池)
ダム湖

奥矢作第一水力発電所
水車タービンと送電設備がある

奥矢作第一水力発電所
近くに富永調整池(中間池)があるが、バイクで道を間違えて矢作ダム・矢作調整池(下池)の方へ下ってしまったので、残念ながら写真は無い


矢作ダム・矢作調整池(下池)
奥矢作第二水力発電所は有効落差404mとある。中間池からはかなりの高低差がある道を下った



矢作ダム・矢作調整池(下池)
奥矢作第二水力発電所の送電設備


矢作ダム・矢作調整池(下池)
奥矢作第二水力発電所の送電設備




矢作ダム・矢作調整池(下池)
奥矢作第二水力発電所の水車タービンはこの地下トンネルの下にある


矢作ダム・矢作調整池(下池)
矢作ダム


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遠山郷ジオパーク

2022-11-24 | バイク・山歩き


天竜川の本流は飯田、駒ヶ根、伊那など伊那谷を通り源流は諏訪湖になる
天竜川は飯田の手前の天龍村で遠山川が支流となって別れる
その先に上村川が支流となりそこに遠山郷がある






遠山郷にはいくつかの集落がある
鎌倉時代に租税を納めなかったことをきっかけに鎌倉幕府が介入してきた
各集落に幾つもの八幡神社があるのはその名残りだ
それぞれの集落の八幡様の祭りの形態が異なっていてそれが人気だという

尾張付近から諏訪湖に抜ける街道は3本ある
西から木曽街道、伊那街道、秋葉街道
遠山郷は秋葉街道沿いにある




中央構造線
露頭個所もいくつかある
遠山谷を中央構造線が通る

主線の中央構造線の近くには仏像構造線、赤石構造線などが合流、分岐が見える
この付近で北アメリカプレート、太平洋プレート、ユーラシアプレート、フィリピン海プレートが押し合い、高い山と渓谷が連続し、縦皺の山脈となっている






遠山郷の東側には2000m級の山並みがある
その東側には南アルプスの主稜線がある

マチュピチュ遺跡が天空の城と呼ばれるのにあやかり(まだ行ったことがない)、下栗の里は2000m級稜線付近の高所にあり、天空の里と呼ばれる


バイクで下栗の里から稜線をしらびそ高原に向けて北方にたどる
この山道は南アルプスエコーラインと呼ばれる
山路は狭くヘアピンカーブが連続し、落ち葉が積っているためスリップに注意しながら慎重に進む

途中に御池山がある
御池山には隕石クレーターがある
2~3万年前直径45mの隕石、というより小惑星が落下衝突した
クレーターの大きさは直径900m
どんな大きな被害だったか計り知れない
 

御池山隕石クレーター表示板

衝突あとに残った岩石
岩石の分析から隕石クレーターと判断できるそうだ







霧が登ってきて窪みは見えなかった


晴れた日にはクレーターが確認できるそうだ

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天竜や山河装い風に舞い

2022-11-22 | 安全保障
佐久間ダム

佐久間ダムは電源開発(株)
大学の同窓同期生を思い出した
同社に長年勤務した
彼は水力ではなく原子力のエキスパート


佐久間ダム 湖面


天竜川水系は電源開発(株)と中部電力(株)が開発した
水源の一つは諏訪湖
遠山郷も支流の一つ

佐久間ダムは35万kW 1956年竣工
ボクの少年時代にも佐久間ダムの名称は記憶に残っている
1956年、国家の重要プロジェクトだったのだ
電源開発担当分の天竜川水系9基のダムを合わせた総発電容量は172万kW
フル稼働で原発2基分弱


天竜川の流域図


佐久間ダム湖


佐久間ダム 正面図



浜岡から浜松経由で来た
佐久間ダムからバイクで上流に向かう
風を直接体に受けて紅葉を装う天竜川を遡るのは爽快だ

天竜や山河装い風に舞い (歳歳)

県道1号線
天竜川を上流に向かって左側を通る
混乱しやすいがいわゆる右岸
県道1号と言うだけのこともあり、昔から天竜川の開発に欠かすことができない重要な道路だったのだろう

トンネル内は狭くダンプカー1台分の幅
トンネル内に避難所がある
ダンプとすれ違ったときはヒヤヒヤした
対向車が来ないかと気が気でなくスリル満点
鹿児島開聞岳を一周したときのトンネルを思い出した

道路はダム湖に沿って水平に延々と続く
県道1号は狭くトンネルが多く、またダム湖に注ぎ込む数多くの支流の凹凸を忠実に沿うため、ヘアピンカーブも多く一時も気が抜けない

天竜川のダム湖は細長く湾曲し両岸の山は高く、文字通り竜がうねっているようだ



本日通れます


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浜岡原子力発電所

2022-11-21 | 安全保障
見学施設 浜岡原子力館
中部電力(株)浜岡原子力発電所に隣接している
静岡県御前崎市


タワーを登ると眼下に発電所の全景が見える
ただし撮影は禁止

浜岡原子力発電所の概要
1号機 電気出力54万kW BWR 沸騰水型軽水炉(廃止措置中)
2号機 電気出力84万kW BWR 沸騰水型軽水炉(廃止措置中)
3号機 電気出力110万kW BWR 沸騰水型軽水炉(定検中)
4号機 電気出力111.3kW BWR 沸騰水型軽水炉(定検中)
5号機 電気出力138万kW ABWR 改良型沸騰水型軽水炉(定検中)

1号機2号機が廃止措置中とは勿体ないことだ
この温暖化ガス対策に重要な役割を果たす原子力発電所
廃止にするのなら代替の新規建設を考えた方が良い

第3、4、5号機は定検中となっている
原子力規制委員会が審査が遅い
民主党政権がこの理不尽な委員会を発足させた
エネルギーと脱二酸化炭素の切り札の原子力のブレーキをかけている
国民生活、経済、エネルギーセキュリティから一刻の猶予もないはずだ

いつ戦争に巻き込まれてもおかしくない状況だ
まずは再稼働を急げ
エネルギーの確保は喫緊の問題だ

海抜22mの防波壁

防波壁の鉄筋密度は凄い

原子炉の安全対策は幾重にも実施
モニタリングステーションも完備

海外輸入の脆弱性は残る


エネルギーの海外からの輸入先


再エネも導入


近くの御前崎灯台

御前崎灯台 夕刻



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富士山と十里木高原

2022-11-19 | バイク・山歩き


富士山頂にて
2003年ころ11月中旬

まだ富士山測候所が残っていたころだ
初代のゴールデンレトリバー 名前はミント
富士山五合目まで車で来て、天気が良かったのでそのまま頂上まで歩いた


ミントの看板を作った


近くから見た富士山頂上

仙台に行く前は横浜に住んでいた
伊豆や箱根は休日はいつも大渋滞
そこで富士山の裾野 十里木高原のミントの家へ行った
休日はほとんど十里木高原へ行った
富士山の裾野でミントと遊んでいた


十里木高原
忠ちゃん牧場付近の富士山


先週、大学の同期会が箱根であり、帰りのついでに懐かしの十里木高原まで来た

近くに「頼朝の井戸」があった
当時はなぜこんな所にあるのかとあまり気にかけなかった

源頼朝が鎌倉幕府を開いて間もない頃に富士の裾野でイベントを行った
建久4年(1193年)の巻狩りだ
一万一千騎で鎌倉を出発し、現地では何と十五万騎が集まった
巻狩りは一ヶ月に及んだ
一大軍事演習だった

十里木高原に頼朝が狩りに来たことは知っていたがこれほどの規模とは知らなかった

頼朝はここで休憩し井戸の水を飲んだ









頼朝の井戸


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渋沢栄一記念館 血洗島

2022-11-18 | 歴史散歩

バイクで深谷まで








渋沢栄一記念館は埼玉県深谷市血洗島にある。

血洗島とは物騒な地名だが古事、戦記、アイヌ由来の説などがあるらしい。

渋沢栄一は明治維新後の資本主義の父と呼ばれ、500社以上の設立運営に携わったそうだ。明治9年(1876年)、平野富二の石川島平野造船所(現:IHI、いすゞ自動車、立飛ホールディングス)に対し個人出資や第一国立銀行の融資で創業を支援したそうだ(Wikipedia)。

記念館にはこの造船所の初代会長だったと表示されている。ボクも同社に長年勤務していたので、大先輩かつ恩人なのだ。




生家への案内



当日は近くの東松山に宿泊


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子規の格闘

2022-11-14 | 歴史散歩
四国 松山城



松山城
「坂の上の雲」 ロケ地


正岡子規は俳句で新しい世界を築き上げ、結核と格闘し34歳の生涯を閉じた。
今回、バイクでの四国駆け足の旅では松山城で子規を偲び、帰りの途中で奈良の法隆寺に立ち寄った。

柿食えば鐘が鳴るなり法隆寺 (子規)

あまりにも有名な句であるが、恐れ多いことながら素人の感想だが、子規の作でなければ駄作として埋もれていたかも知れぬ。子規は文字通り血を吐きながら古都奈良の旅を続けた。その背景と旅の重みを知ると、もの凄い生命の叫びが怒濤のように響いてくる。生の一瞬の輝きがそこにある。


奈良 法隆寺


法隆寺 五重塔



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伊方原子力発電所

2022-11-03 | 安全保障
四国バイクツアー
愛媛県の伊方原子力発電所へ行った
現在は3号機のみ運転とのこと
1、2号機は廃止措置
勿体ないことだ
エネルギーセキュリティには再稼働と新設がすぐにでも必要だ
安全性は格段に進歩している
何を躊躇することがあるのか
反対を叫んで我が国を弱体化する勢力に負けてはならない
エネルギーの安定確保は緊急の課題だ



発電所には意外に近くまで行けた
逆に考えるともう少し警備が必要ですね
ウクライナのように悪の軍団から防衛するためには自衛隊の直接警備が必要だ
原子力発電所の警備は喫緊の課題だ

博士過程が終わったあとに四国電力に就職する可能性があった
結局は東京横浜にある重工業に行った
就職は時の流れとちょっとした偶然が支配する
あれから半世紀近くの時が流れた



伊方原子力発電所
佐田岬半島の付け根にある



伊方原子力発電所
女川原子力発電所の立地とよく似ている





地層処分の技術は確立している



放射線の過剰反応はもう卒業しているはずだ
正確に防護するのみ

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