東西圧縮回流記

仙台青春風の旅 ブーメランのように 

ソウル 超音速 潜在する恐怖 

2009-04-26 | Weblog
 先月はソウルに行った。韓国には初めて行った。円ウォンレートはピークの半分になった。旅行の予約は2ヶ月くらい前までだろう、松島に来る韓国からの観光客の大きな流れは昨年9月の金融恐慌後、10月から11月くらいまでだった。韓国から日本に来ていた観光客は激減し、日本から韓国へひとの流れは増加した。

 ソウルで見聞して印象に残ったことが2つ。韓国の人々は北に対して現在も「休戦状態にある」と当然のように言うこと、これは戦後60年という日本人のかりそめの平和感覚とは全く違う。もう一つはいつでも飛行場に転用できる高速道路を建設したが、激しい抗議があり道路に中央分離帯を設置せざるを得なかったこと。

 現実的ということは事実を認めることから始まる。タブーは考えない。核弾頭1発で数百万人以上を殺傷する。正確な数字を確認していないが、米国とロシアにはそれぞれ核弾頭が数千発から一万発あるという。英仏中国インドパキスタンなども保有する。世界を100回も滅亡させる核弾頭があるという。

 ある日、船に乗って瀬戸内海を航行し沈降海岸風景と島々、穏やかな海と空を何気なく眺めていたとき、急に恐怖感が襲ってきた。ミサイルは超音速で加速して落下する。多数のミサイルが飛来することを想像した。迎撃ミサイルで全ては破壊出来ず、一発でも迎撃のネットを通過すれば頭上で閃光と爆風が襲い、一瞬のうちに全てが消失し惨憺たる状況となる。現状は各国の指導者、議会、軍隊、人々の良識が核兵器を抑止力のみに止めている。さてそのシステムが狂気に支配されると抑止のバランスが破綻する可能性がある。オバマ大統領は核兵器の削減を宣言した。これは画期的なことだ。ただ現状を考えれば、平穏な日常生活の裏には常に狂気と恐怖が潜在することを我々は自覚する必要がある。

 
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モモコの脱走

2009-04-19 | Weblog
モモコが脱走した。

 当日は出身大学の同級生の教授と知人と一緒に夜遅くまで歓談していた。深夜に帰ってもモモコはいつも跳び上がって迎えに来るのに、その気配は全然ない。玄関も裏も、窓からも名前を繰り返し呼ぶが闇の中に気配がない。深夜に冷たい雨がそぼ降る中を名前を呼び路地を歩き回る。親族はヨーロッパ旅行に行って不在だ。モモコはボクの帰りが余りに遅いのでシビレを切らし、ヒモを引きちぎっていなくなった。ヒモと留め金に使っているカラビナも付いたままだ。金具が引っかかって身動きが取れないのではないかと心配だった。

 翌朝は朝早くから、親戚や近所の人の協力を頂き、潜んでいそうな穴や散歩コースを拡張して捜索範囲を広げたがダメだった。ああ彼女の運命もこれまでか! ボクが悪かった! 野犬保護センターや保健所に連絡することを考えたが、警察がいいというアドバイスがあった。所轄の警察署に電話を入れると、「保護しています」という返事。何という幸運! 全身から力が抜けるような安堵感を得た。

 早朝7時に受取りに行った。何かあったのか、警察署内は大勢の人がせわしく動き集まっていた。そこで申し訳なく用件を告げると、署の裏の車庫に案内され、そこには普段と変わらない元気な彼女がいた。
「お父さんのことは好きだけど、でも、私だってたまには自由になりたかっただけなのよ」と言っているようでした。
そんな経験は未だかつて無いのだが、保護された娘を引受けに行く気分だった。顛末を伺うと、路上にうずくまりすり寄る彼女を警察に届けて頂いた方も、かつて同じ種類の飼い犬が脱走し、警察に保護され戻った経験があったという。同じようにしました、とのこと。めでたし! めでたし! 皆様に感謝!感謝!

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