今日は、モビルスーツ『MS-04』の、「機動戦士ガンダム THE ORIGIN(映像版)」と「ファーストガンダム」での設定相違についての記事です。
「機動戦士ガンダム THE ORIGIN(映像版)」では、「モビルスーツ『MS-04』」として『ブグ』が設定されました。
一方、「ファーストガンダム(M-MSV)」では、、「モビルスーツ『MS-04』」として『プロトタイプザク』が設定されています。
同じ「型式番号のモビルスーツ(以下、MS)」が、2つ存在してしまっています。
この点について、カトキハジメ氏が以下のように語っています。
「ブグは、従来のプロトタイプザクにあたるMSで、(パラレル扱いの)オリジンで新たに設定されたものです。」
逆説的に「オリジン」をパラレル扱いしない場合、「プロトタイプザク」は消えてしまう事になります。
そんなの嫌だ!
だって、コミック「デベロッパーズ」も無かった事になってしまうじゃないですか!
※「デベロッパーズ(カドカワ)山崎峰水氏・著」。MS-04開発については生き生きと描いたコミックです。
で、「ブグ」「プロトタイプザク」両方を共存できないか、考えてみました。
まず、「ファーストガンダム(デベロッパーズ含む)」と「オリジン」の年表を並べてみます。
「デベロッパーズ」では、
「UC.0073年4月 MS-04に搭載予定の「小型熱核反応炉」の安全性問題から、下請けの「ホシオカ」にジオニック社が開発の一部を委託」
「オリジン」では、
「UC.0074年 MW-02の重量問題を、ミノフスキー博士考案の「小型熱核反応炉」により、改善。
MS開発本格稼動。YMS-03(ヴァッフ)、MS-04(ブグ)へと開発が進む。」
となっており、時期や開発MSが相違してます。
これはもう、「デベロッパーズ(M-MSV発祥)」の「プロトタイプザク」と、オリジンの「ブグ」は違うMSと考えるべきです。(カトキ先生ゴメンナサイ)
では何故「型式番号「MS-04」が同じなのに、違うMSが発生」するのか。
それは、「デベロッパーズ」のラストに登場する「MS-05 ザクⅠ」に鍵があります。
「デベロッパーズ」の「MS-05 ザクⅠ」は、
「UC.0074年2月 作業用MSとしてザクⅠを発表」
とあります。
つまり、
①「プロトタイプザク」や「(発表当初の表面上の)ザクⅠ」は、対マスコミ(対・地球連邦政府)の情報として、あくまで「商業用に開発された作業MS」。
②「YMS-03 ヴァッフ」や「MS-04 ブグ」は、「軍事用MS」として極秘裏に「ジオニック社内部限定で開発・テスト」された兵器。
(※「モビルスーツYMS-03 ヴァッフ」オリジンで登場。「小型熱核反応炉」実用により開発された機体。試作機の生産にとどまり、すぐに「ブグ」の開発に移行した。)
なんだと思います。
こう考えると「小型熱核反応炉」の提案時期が相違する(デベロッパーズではUC.0073年4月、オリジンでは翌年)のも、頷けます。
あくまで「商業用」の重量問題と、「軍事用兵器」の重量問題では、「小型熱核反応炉」に求められるスペックが全然違うハズです。
「大きさ・重さ」の規格も、「軍事兵器」にはより高いスペックが要求されるでしょうし、「出力」に関しては桁外れな能力が必要でしょう。
つまり「商業用の基準」で「小型熱核反応炉」を実用化成功したのが、「UC.0073年1月」。
「軍事用の基準」で「小型熱核反応炉」を実用化成功したのが、「UC.0074年」。
「軍事用」の「小型熱核反応炉」開発はMS兵器開発上の大問題で、「オリジン」ではミノフスキー博士自らが解決策をプレゼンしたのではないでしょうか。
ただ、「デベロッパーズ」で開発された「プロトタイプザク」は(コミックの描写からも)、ジオニック社の想像を遥かに超える性能だった為、実際の兵器となる「ブグ(もしくはヴァッフ)」にも転用・フィードバックされたと言えそうです。
実際、ジオニック社が評価しUC.0074年12月に実施された公開コンペにも勝ち抜いた「プロトタイプザク」は相当な性能だったと言えます。
おそらく、そのまま「小型熱核反応炉」を兵器基準のものに変更するだけで、軍事転用も可能なレベルだったのかも知れません。
(っていうか武装設定まであるから、小型熱核反応炉」を兵器基準のものに変更して実際に軍事転用の試作機として数機製造してたのでしょうね。)
そして、これら2種の「MS-04」を、「商業用」として成功した「MS-05 ザクⅠ」に、「軍事用の小型熱核反応炉を積載」し「統合」したと考えるとすっきりします。
そうして軍事用として量産されたのが、
「UC.0074年8月 ザクⅠ実戦型「MS-05A」ロールアウト。総製造数は27機。」
の記録なのでしょう。
さて、以上の事をまとめると、
・「ブグ」は、「UC.0074年8月」以前に開発。
・但し、開発は「秘匿」としていたため、「表」向きの「MS-04」は、「商業ベース」での「プロトタイプザク」。(少なくともUC.0077年6月迄は「ブグ」は秘匿とされ、「表」に出ていない。)
余談ですが、世間的には「MS-04 = プロトタイプザク」(一般商業用として世間の目に留まっていた)の為、後世にも情報として残るのは「プロトタイプザク」が主流だったと考えられます。
もしかしたら、「ブグ」が秘匿性が高かった為に、この時期のランバ・ラルの乗機として知れ渡っているのが、「ブグ」ではなく「ザクⅠ」なのかもしれません。
(※ガンプラMG「ザクⅠランバ・ラル専用機」。この機体とオリジンについは、別の記事で書きたいと思います。)
次回はもうひとつの「MS-04 ブグ(オリジン)」の話の前に、その前身となる「ヴァッフ MS-03(オリジン)」について整理していきます。
更新は明日です。
『君はまだ、本当のガンダムを知らない。』(逆シャア予告っぽく。)
「機動戦士ガンダム THE ORIGIN(映像版)」では、「モビルスーツ『MS-04』」として『ブグ』が設定されました。
一方、「ファーストガンダム(M-MSV)」では、、「モビルスーツ『MS-04』」として『プロトタイプザク』が設定されています。
同じ「型式番号のモビルスーツ(以下、MS)」が、2つ存在してしまっています。
この点について、カトキハジメ氏が以下のように語っています。
「ブグは、従来のプロトタイプザクにあたるMSで、(パラレル扱いの)オリジンで新たに設定されたものです。」
逆説的に「オリジン」をパラレル扱いしない場合、「プロトタイプザク」は消えてしまう事になります。
そんなの嫌だ!
だって、コミック「デベロッパーズ」も無かった事になってしまうじゃないですか!
※「デベロッパーズ(カドカワ)山崎峰水氏・著」。MS-04開発については生き生きと描いたコミックです。
で、「ブグ」「プロトタイプザク」両方を共存できないか、考えてみました。
まず、「ファーストガンダム(デベロッパーズ含む)」と「オリジン」の年表を並べてみます。
「デベロッパーズ」では、
「UC.0073年4月 MS-04に搭載予定の「小型熱核反応炉」の安全性問題から、下請けの「ホシオカ」にジオニック社が開発の一部を委託」
「オリジン」では、
「UC.0074年 MW-02の重量問題を、ミノフスキー博士考案の「小型熱核反応炉」により、改善。
MS開発本格稼動。YMS-03(ヴァッフ)、MS-04(ブグ)へと開発が進む。」
となっており、時期や開発MSが相違してます。
これはもう、「デベロッパーズ(M-MSV発祥)」の「プロトタイプザク」と、オリジンの「ブグ」は違うMSと考えるべきです。(カトキ先生ゴメンナサイ)
では何故「型式番号「MS-04」が同じなのに、違うMSが発生」するのか。
それは、「デベロッパーズ」のラストに登場する「MS-05 ザクⅠ」に鍵があります。
「デベロッパーズ」の「MS-05 ザクⅠ」は、
「UC.0074年2月 作業用MSとしてザクⅠを発表」
とあります。
つまり、
①「プロトタイプザク」や「(発表当初の表面上の)ザクⅠ」は、対マスコミ(対・地球連邦政府)の情報として、あくまで「商業用に開発された作業MS」。
②「YMS-03 ヴァッフ」や「MS-04 ブグ」は、「軍事用MS」として極秘裏に「ジオニック社内部限定で開発・テスト」された兵器。
(※「モビルスーツYMS-03 ヴァッフ」オリジンで登場。「小型熱核反応炉」実用により開発された機体。試作機の生産にとどまり、すぐに「ブグ」の開発に移行した。)
なんだと思います。
こう考えると「小型熱核反応炉」の提案時期が相違する(デベロッパーズではUC.0073年4月、オリジンでは翌年)のも、頷けます。
あくまで「商業用」の重量問題と、「軍事用兵器」の重量問題では、「小型熱核反応炉」に求められるスペックが全然違うハズです。
「大きさ・重さ」の規格も、「軍事兵器」にはより高いスペックが要求されるでしょうし、「出力」に関しては桁外れな能力が必要でしょう。
つまり「商業用の基準」で「小型熱核反応炉」を実用化成功したのが、「UC.0073年1月」。
「軍事用の基準」で「小型熱核反応炉」を実用化成功したのが、「UC.0074年」。
「軍事用」の「小型熱核反応炉」開発はMS兵器開発上の大問題で、「オリジン」ではミノフスキー博士自らが解決策をプレゼンしたのではないでしょうか。
ただ、「デベロッパーズ」で開発された「プロトタイプザク」は(コミックの描写からも)、ジオニック社の想像を遥かに超える性能だった為、実際の兵器となる「ブグ(もしくはヴァッフ)」にも転用・フィードバックされたと言えそうです。
実際、ジオニック社が評価しUC.0074年12月に実施された公開コンペにも勝ち抜いた「プロトタイプザク」は相当な性能だったと言えます。
おそらく、そのまま「小型熱核反応炉」を兵器基準のものに変更するだけで、軍事転用も可能なレベルだったのかも知れません。
(っていうか武装設定まであるから、小型熱核反応炉」を兵器基準のものに変更して実際に軍事転用の試作機として数機製造してたのでしょうね。)
そして、これら2種の「MS-04」を、「商業用」として成功した「MS-05 ザクⅠ」に、「軍事用の小型熱核反応炉を積載」し「統合」したと考えるとすっきりします。
そうして軍事用として量産されたのが、
「UC.0074年8月 ザクⅠ実戦型「MS-05A」ロールアウト。総製造数は27機。」
の記録なのでしょう。
さて、以上の事をまとめると、
・「ブグ」は、「UC.0074年8月」以前に開発。
・但し、開発は「秘匿」としていたため、「表」向きの「MS-04」は、「商業ベース」での「プロトタイプザク」。(少なくともUC.0077年6月迄は「ブグ」は秘匿とされ、「表」に出ていない。)
余談ですが、世間的には「MS-04 = プロトタイプザク」(一般商業用として世間の目に留まっていた)の為、後世にも情報として残るのは「プロトタイプザク」が主流だったと考えられます。
もしかしたら、「ブグ」が秘匿性が高かった為に、この時期のランバ・ラルの乗機として知れ渡っているのが、「ブグ」ではなく「ザクⅠ」なのかもしれません。
(※ガンプラMG「ザクⅠランバ・ラル専用機」。この機体とオリジンについは、別の記事で書きたいと思います。)
次回はもうひとつの「MS-04 ブグ(オリジン)」の話の前に、その前身となる「ヴァッフ MS-03(オリジン)」について整理していきます。
更新は明日です。
『君はまだ、本当のガンダムを知らない。』(逆シャア予告っぽく。)