今日は『スミス海の虐殺(雨の海開戦)』について、です。
『スミス海の虐殺(雨の海開戦)』 ※当ブログ過去記事より抜粋
『『機動戦士ガンダム THE ORIGIN』より、宇宙世紀0078に月面でのミノフスキー博士の亡命を巡り発生した戦い。
『青い巨星』ランバ・ラルを指揮官とした『黒い三連星』や『赤い彗星』シャア・アズナブルといった後のジオンエースパイロットで編成されたモビルスーツ隊と連邦MS部隊との史上初のモビルスーツ同士の戦闘。
ランバ・ラル指揮下のモビルスーツ部隊は1機のMS-04を含む5機で、ガンキャノン初期型2個中隊(12機)を一方的に全滅させる大勝利を収めた。
連邦側ではこれらの惨敗から『雨の海海戦』を「スミス海の虐殺」と呼称した。
これは、ランバ・ラル、シャア・アズナブル、黒い三連星といった後のエースパイロットたちによって隊が編成されていたことも大きな勝因だが、他の兵器を火力支援することを目的に設計されたガンキャノンに対し、同じMSを接近戦で駆逐することを目的としたザクの設計思想の勝利でもあった。
なお映像作品では逆で、むしろザクの方がMS以外の敵と戦うことを想定して設計されている。』
このオリジンにおけるこの歴史的事件で、「黒い三連星」や「シャア」が「ザクⅠ」に搭乗し、地球連邦軍「RCX-76 ガンキャノン初期型」と「人類史上初のモビルスーツ同士による実戦」に挑んでいます。
この『スミス海の虐殺(雨の海開戦)』には、「ファーストガンダム史」上、以下の2つの矛盾が孕んでいます。
(A)「人類史上初のモビルスーツ同士による実戦」は、「ファーストガンダム史」では「サイド7でアムロ・レイによって起動されたガンダムが、ジーンのザクと交戦した記録」となっている。
(B)「ファーストガンダム史」上の「MS-06」開発スケジュールに矛盾がある。
まず(A)については、「ファーストガンダム史」と、いくつか矛盾があります。
というか、「ファーストガンダム」の設定ではなく「映像」上で表現されている点と矛盾があるのです。
その点で、「オリジン」と「ファーストガンダム」では最も大きな違和感の1つと言えるでしょう。
「ファーストガンダム」では、「人類史上初のモビルスーツ同士による実戦」は、「サイド7でガンダムが、ザクと交戦した記録」となっている背景に、以下の描写があります。
①「ガンダム」登場以前、「地球連邦軍」に「モビルスーツ」は存在していないような描写が多数。
②「機動戦士ガンダム 第3話」でシャアがガデムに「始めてのモビルスーツ戦だったんだぞ」と言っている。
これら「ファーストガンダムの事実」と「オリジン」の『スミス海の虐殺(雨の海開戦)』を両立させるには、『スミス海の虐殺(雨の海開戦)』が「歴史上、無かった」事にする以外、矛盾を解消する方法がありません。
『スミス海の虐殺(雨の海開戦)』は、『UC.0079年1月3日 ジオン公国が地球連邦軍に宣戦布告』した前の『UC.0078年 初頭』に発生しています。
「正式な宣戦布告前の戦闘」で、「極秘裏にミノフスキー博士の亡命する」政治的背景ある戦闘である『スミス海の虐殺(雨の海開戦)』。
更に、連邦からすれば「歴史的惨敗」。
世界の大勢である連邦陣営で「歴史上、無かった」事にしたのは、想像に固くありません。
ジオン側も「宣戦布告」前の戦闘で、大義名分が無い為、同じく「歴史上、無かった」事にしたのは容易に想像できます。
また、ジオンからすれば
『「ジオンMS4機」で、「連邦軍MS大部隊を全滅」』
↓
『連邦軍MSは戦力外レベル』しかし、『宣戦布告前の規定違反であり、事実を公表できない』
↓
ミノフスキー博士の亡命阻止した事で、連邦のMS開発は大幅に遅延する事を予想。
『連邦にはMSは存在しない。恐れるに足りず』と連邦MSを表現。
と喧伝していた可能性もあります。
実際、「オリジン」では、「スミス海の虐殺」以降(「ルウム戦役」等で)、連邦側にMSが配備されている描写はありませんでした。
連邦からすれば、初戦で「MS同士の戦闘で歴史的大敗」を喫した訳ですから、「兵器としてのMS」は戦力外。
、「スミス海の虐殺」以降(「ルウム戦役」等)では「宇宙航空戦闘機(セイバーフィッシュ)」へ配備を戻したんだと推測できます。
逆に、ジオン側からすれば、『スミス海の虐殺(雨の海開戦)は記録上、抹消』『ルウム戦役で連邦軍はMSの配備をしていなかった』事実を逆手にとって、
「相手の連邦は「MSは無い」。戦争しても勝てる」
という情報操作により、自軍の士気高揚の一助にしていた可能性もあります。
そして、これによりジオン軍内部で
『「地球連邦軍」に「モビルスーツ」は存在していない。』
が定説化してしまったのだとすれば、「ファーストガンダム」設定や映像も、つじつまが合います。
次に、
『「機動戦士ガンダム 第3話」でシャアがガデムに「始めてのモビルスーツ戦だったんだぞ」と言っている。』件ですが、「オリジン」で「スミス海の虐殺」映像シーンを確認すると、シャアの機体だけ連邦の「ガンキャノン初期型 RCX-76」と交戦する描写が無いんですよね。
連邦のMS輸送艦は撃墜してますが、その後はMS戦を傍観している様子でした。
つまり、シャアがガデムへ言った、
「始めてのモビルスーツ戦だったんだぞ」
は、「スミス海の虐殺」を加味しても、矛盾しないセリフという事になります。
今回の記事は以上です。
次回は、『「MS-06 ザクⅡ」開発時期』について、です。
更新は明日予定!
『君は生き残る事ができたら、明日はどっちだ!』(島本和彦先生っぽく)
『スミス海の虐殺(雨の海開戦)』 ※当ブログ過去記事より抜粋
『『機動戦士ガンダム THE ORIGIN』より、宇宙世紀0078に月面でのミノフスキー博士の亡命を巡り発生した戦い。
『青い巨星』ランバ・ラルを指揮官とした『黒い三連星』や『赤い彗星』シャア・アズナブルといった後のジオンエースパイロットで編成されたモビルスーツ隊と連邦MS部隊との史上初のモビルスーツ同士の戦闘。
ランバ・ラル指揮下のモビルスーツ部隊は1機のMS-04を含む5機で、ガンキャノン初期型2個中隊(12機)を一方的に全滅させる大勝利を収めた。
連邦側ではこれらの惨敗から『雨の海海戦』を「スミス海の虐殺」と呼称した。
これは、ランバ・ラル、シャア・アズナブル、黒い三連星といった後のエースパイロットたちによって隊が編成されていたことも大きな勝因だが、他の兵器を火力支援することを目的に設計されたガンキャノンに対し、同じMSを接近戦で駆逐することを目的としたザクの設計思想の勝利でもあった。
なお映像作品では逆で、むしろザクの方がMS以外の敵と戦うことを想定して設計されている。』
このオリジンにおけるこの歴史的事件で、「黒い三連星」や「シャア」が「ザクⅠ」に搭乗し、地球連邦軍「RCX-76 ガンキャノン初期型」と「人類史上初のモビルスーツ同士による実戦」に挑んでいます。
この『スミス海の虐殺(雨の海開戦)』には、「ファーストガンダム史」上、以下の2つの矛盾が孕んでいます。
(A)「人類史上初のモビルスーツ同士による実戦」は、「ファーストガンダム史」では「サイド7でアムロ・レイによって起動されたガンダムが、ジーンのザクと交戦した記録」となっている。
(B)「ファーストガンダム史」上の「MS-06」開発スケジュールに矛盾がある。
まず(A)については、「ファーストガンダム史」と、いくつか矛盾があります。
というか、「ファーストガンダム」の設定ではなく「映像」上で表現されている点と矛盾があるのです。
その点で、「オリジン」と「ファーストガンダム」では最も大きな違和感の1つと言えるでしょう。
「ファーストガンダム」では、「人類史上初のモビルスーツ同士による実戦」は、「サイド7でガンダムが、ザクと交戦した記録」となっている背景に、以下の描写があります。
①「ガンダム」登場以前、「地球連邦軍」に「モビルスーツ」は存在していないような描写が多数。
②「機動戦士ガンダム 第3話」でシャアがガデムに「始めてのモビルスーツ戦だったんだぞ」と言っている。
これら「ファーストガンダムの事実」と「オリジン」の『スミス海の虐殺(雨の海開戦)』を両立させるには、『スミス海の虐殺(雨の海開戦)』が「歴史上、無かった」事にする以外、矛盾を解消する方法がありません。
『スミス海の虐殺(雨の海開戦)』は、『UC.0079年1月3日 ジオン公国が地球連邦軍に宣戦布告』した前の『UC.0078年 初頭』に発生しています。
「正式な宣戦布告前の戦闘」で、「極秘裏にミノフスキー博士の亡命する」政治的背景ある戦闘である『スミス海の虐殺(雨の海開戦)』。
更に、連邦からすれば「歴史的惨敗」。
世界の大勢である連邦陣営で「歴史上、無かった」事にしたのは、想像に固くありません。
ジオン側も「宣戦布告」前の戦闘で、大義名分が無い為、同じく「歴史上、無かった」事にしたのは容易に想像できます。
また、ジオンからすれば
『「ジオンMS4機」で、「連邦軍MS大部隊を全滅」』
↓
『連邦軍MSは戦力外レベル』しかし、『宣戦布告前の規定違反であり、事実を公表できない』
↓
ミノフスキー博士の亡命阻止した事で、連邦のMS開発は大幅に遅延する事を予想。
『連邦にはMSは存在しない。恐れるに足りず』と連邦MSを表現。
と喧伝していた可能性もあります。
実際、「オリジン」では、「スミス海の虐殺」以降(「ルウム戦役」等で)、連邦側にMSが配備されている描写はありませんでした。
連邦からすれば、初戦で「MS同士の戦闘で歴史的大敗」を喫した訳ですから、「兵器としてのMS」は戦力外。
、「スミス海の虐殺」以降(「ルウム戦役」等)では「宇宙航空戦闘機(セイバーフィッシュ)」へ配備を戻したんだと推測できます。
逆に、ジオン側からすれば、『スミス海の虐殺(雨の海開戦)は記録上、抹消』『ルウム戦役で連邦軍はMSの配備をしていなかった』事実を逆手にとって、
「相手の連邦は「MSは無い」。戦争しても勝てる」
という情報操作により、自軍の士気高揚の一助にしていた可能性もあります。
そして、これによりジオン軍内部で
『「地球連邦軍」に「モビルスーツ」は存在していない。』
が定説化してしまったのだとすれば、「ファーストガンダム」設定や映像も、つじつまが合います。
次に、
『「機動戦士ガンダム 第3話」でシャアがガデムに「始めてのモビルスーツ戦だったんだぞ」と言っている。』件ですが、「オリジン」で「スミス海の虐殺」映像シーンを確認すると、シャアの機体だけ連邦の「ガンキャノン初期型 RCX-76」と交戦する描写が無いんですよね。
連邦のMS輸送艦は撃墜してますが、その後はMS戦を傍観している様子でした。
つまり、シャアがガデムへ言った、
「始めてのモビルスーツ戦だったんだぞ」
は、「スミス海の虐殺」を加味しても、矛盾しないセリフという事になります。
今回の記事は以上です。
次回は、『「MS-06 ザクⅡ」開発時期』について、です。
更新は明日予定!
『君は生き残る事ができたら、明日はどっちだ!』(島本和彦先生っぽく)