キモオタ界隈(含むミソ男)が「真のフェミニスト」というものをしきりに語りたがるので、きょうは敢えて「真のオタク」について方あってみたいと思います。
もちろん、キモオタが考える「真のフェミニスト」はキモオタに都合のいい女性像でしかなくて、まったくフェミニストとは関係ない世界の存在なんですが。
録っておいたモース(年取ったほう)を見たんですが、「オックスフォード運河の殺人」というやつで、ドラマの中では、イギリス最後の公開処刑(Public execution)は1863年だけど、1860年のオックスフォード運河の殺人がもっとも有名な公開処刑になったという設定。
この本を書いたアメリカ人のヴァン・ビューレン博士(女性)がオックスフォードで講演会を行い、そこにモースがいるところからドラマが始まって、その講演が終わった後この博士(もしかしてマーティン・ヴァン・ビューレンの子孫でしょうか)とモースが話をしていたらモースの気分が悪くなって、トイレに行ったら血を吐いて倒れたと。
しばし入院することになったモースは暇なのでオックスフォード運河の事件について調べることにしたという話なのですが、そこで私も調べることにしました。
まずですね、ドラマ内で出てくるこれらの事件はもちろんフィクションです。
実際にはイギリス最後の公開処刑は1868年5月26日、マイケル・バレットというフィニアンです。
この人はフィニアン。フィニアンは急進的というかとにかく武装蜂起による独立運動をやっていた人たちなのだそうです。
67年にクラーケンウェル爆弾事件というのを起こしたのですね。
樽に詰めた爆弾を爆発させたもので、アイルランド人の収容者を解放するためと称してコールドバス・フィールズ監獄の壁を爆破したのですね。12人が死亡。
これは見事にテロリストで現在のテロと変わりません。より直接的ですが。
爆弾も現シリア政府が使ってきたものとあまり変わりません。
クラーケンウェルというのは、この監獄があったところの地名で、どこかと思って調べたらロンドンのテムズ川のすぐ北。
クラーケンウェル
ここ。
ロンドン・シティとあまり離れていない。
そんな街中にあったのかと驚いて調べなおしたんですけど、やっぱりそうなんですね。
これより悪名高いニューゲート監獄は、さらに街のど真ん中、まるっきりシティにあったのです。
セントポール大聖堂の西北西。
クラーケンウェルからほぼ真っすぐ南のほう(ちょっと東)、今の Central Criminal Court(なんかツタヤみたいですが)、通称オールドベイリー裁判所がそれだそうで。
このマイケル・バレットの処刑方法は縛り首だったそうですが、なぜこれが最後になったかというと、その3日後に「刑務所内での死刑執行を規定する法律」が議会を通過したからなのです。
「刑務所内」でやるので公開にはならないということですね。
この法律ができた背景ですが、19世紀になって多くの人が死刑廃止論者を支持するようになったことがあるのであります(キリッ
そしてチャールズ・ディケンズやクエーカー教徒公開処刑の廃止を訴えたそうですよ。
ディケンズは子供のころに(家族とともに)ロンドンに来たんですが、ほどなく家族が破産。父親はマーシャルシー監獄(債務者監獄)に入れられたという経験があ木の葉アイshp論るのですね。
債権者監獄という存在がすごいですが、昔のイギリスの法律は今の日本の司法システムと同様に金持ちや身分の高い皆様のためにあったのわけですね。
ジェレミー・ブレットのホームズを見てるとそのあたりは感じますね。
ホームズ自身が下々の者に対する差別意識を隠していないです。
話がそれましたが、そういう経験のせいか、ディケンズの監獄に対する関心は非常に高くて、そのあたりは
ディケンズと監獄方式論争
こういう資料があります。
また『リトル・ドリット』という作品はそのあたりの経験が基になっているようです。
ちなみに先ほどのクラーケンウェルのすぐ西にチャールズ・ディケンズ博物館がありますね。
それからマーシャルシー監獄に詳しいブログ。
マーシャルシー監獄
ディケンズの場合は個人の体験の要素が大きかったようですが、19世紀の初めごろから死刑廃止運動が盛り上がったのは、イギリス人の意識の高さもさることながら、ロンドンの真ん中に刑務所が存在したことが大きかったのではないでしょうかね。
刑務所が身近な存在であったこと。
都会のほうがやはり進歩的な人が多いですからね。
それに公開処刑もあったから見に行ったりしていますよね。
公開処刑は、もちろん見せしめの意味もあるし、ある種の人たちにとっては娯楽の意味もあったかと思いますが、その残虐性を目の当たりにしたことで廃止に賛成するようになった人も多いのではないでしょうかね。
ちなみに、死刑のほうは、イギリスでは1964年が最後のようです。
現在、死刑は完全に廃止。
公開処刑の廃止も含めて、イギリスの死刑廃止に関していろいろ書いてあるのがこちら。
英国における死刑廃止
英国における死刑廃止:廃止までの道のりと現在につながる重要性
ところで今気がついたんですけど、今日はディケンズの誕生日なのだ。
ここからがオタクの話です。正確にはキモオタの悪口ですが。
今日のイギリス最後の公開処刑なんて話は知らなくてもこの世の99.9%の人は何も困らないわけですよね。
基本的には役に立たない(まあ、いつか役に立つ日が来ないとは言い切れないけど)ものです。
オタクというのはそこに詳しい人、そこに時間と労力あるいはおカネを注ぎ込む人というのが私の認識なわけです。
(いや、もちろんギターオタクみたいな人もいるし、そういう人が世界的なギターの名手になるなどということもあり得ますが)
一般的には無駄知識が多い、どうでもいいことにこだわるという感じですかね。オタクは。
でも表現の自由戦死は違いますよね。
まずとにかくものを知らない。
つい最近も731部隊を知らない奴が大量に湧いていました。
しかも、学校で習っていないから知らなくても仕方ないという意識で、反省もなし。
知らないのは恥です。
宇崎ちゃんのポスター批判したら、「読んでから批判しろ」という全く頓珍漢な発言をしてしまうその同じ口で「学校でやっていないからしかたない」ですよ。
せめて調べてから出直せと。
学校でやってないから知らなくていいという発想はもう完全にオタクではない何か、ただ気持ち悪いだけの存在でしかないわけですよ。
それで、何が悲しくてオタクを名乗っているのかがまあったく理解できないんですけど。
単にエロと差別の自由だけはケチつけられたくないという気持ち悪い人たちでしょ。
それで加害欲だけはたっぷりあると。
集団でフェミニストに嫌がらせして喜んでいる生き物ですよね。
ただのヘンタイですよね。
今日のイギリス最後の公開処刑なんて話は、昨日まで知らなかったんですよ。
昨夜、ここに投稿した後すぐ寝て、未明に目が覚めてしまったんですよね。
あまりにおなかが減っていたので蕎麦をちょっとゆでて食って、食ってすぐ寝るわけにいかないからモース見たら面白そうな題材だったのでちょっと調べてみただけなのです。
少し調べればわかることがたくさんあるのに、全く知らないまま開き直ってるヘンタイとか、控え目に言って、○んだほうがいいですよ。
まあ、歴史修正主義者がなんでも書き換えた上がるので日本のネット空間は調べにくい環境になっていますが。
それで731部隊にかんしては、こちらどうぞ。
小さな資料集
他のもあります。
あと、NHKのアーカイブ。
731部隊の真実
731部隊の真実 ~エリート医学者と人体実験~
んじゃ、モースに出てきた曲で。
Mozart - Clarinet Concerto K.622
Beethoven - Piano Trio "Archduke"
大公。
Haydn - String quartet "The Lark"
ひばり。
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