個人的評価: ■■■■■□
[6段階評価 最高:■■■■■■(めったに出さない)、最悪:■□□□□□(わりとよく出す)]
バカな男たちは美しい。
なぜ、私は香港映画が好きなんだろう・・・それは恐らく、そのやんちゃな「ごっこ」感が愛しいからだろう。「ごっこ」といっても死ぬ気で演じ、殺す気で撮ってるみたいな本気臭も漂ってくるのだが。
おっさんたちに幼き日に鉄砲遊びに興じていた自分たちの姿がダブってくる。
ジョン・ウーの「男たちの挽歌」にもこんな台詞があったっけ。「お前とキットは子供の頃よく「警官と泥棒ごっこ」を。大人になってから子供の遊びを現実にしないでくれ」
撃ちまくる銃弾の向こうに若かったあの頃が透けて見えてくるような感覚が香港の拳銃映画の魅力だ。
本作「エグザイル/絆」は、なんというかおっさん5人集めて拳銃もたして好きにやらせてたら、なんかけっこう面白いものになったよ・・・みたいな映画である。
おっさんたちの拳銃ごっこは終わらない・・・かと思いきや、その「ごっこ」の果てを見せられて、それが当然行き着くべきゴールでなかったにしても、「ごっこ」の終焉に悲しみを覚えるのだ。
おっさんたちはバカである。
言い訳したり、あれこれもっともらしい説明などしない。その理由は以下の三つのどれかだ。
1) 男の美学として、言い訳しない生き方に確固たる信念を持っている
2) 別に美学とかではないが、バカだから説明する言葉が思いつかない
3) 説明できないわけではないが、つい言葉より先に体が動いてしまうため、説明の機会を逸してしまう
おっさんたちがあんまり喋らないもんだから、映画の方が気を利かせて説明的な写真のショットを入れたり、饒舌なボスを登場させて最低限の説明をおこない、なんとか観客にわかるものにしている感じだ。
バカなおっさんたちは死んだ友の妻に銃を向けられたら一目散に逃げる。
バカだから行き先も考えずに旅だってコインで道を決める。
もちろん敵との戦いに作戦など立てるはずなく至近距離で撃ち合って、運が良ければ撃ち終わっても立っている。
これを「かっこいい」と言っていいのかわからないが、このバカなおっさんたちの拳銃ごっこに恍惚を覚え、あるいは懐かしさに捕われ、もしくは死と隣り合わせの戦いに魂が燃える。
おっさんたちのガキっぽさが心を掴んで離さない。
-----
[追記]
ツボシーン
・至近距離銃撃殺し合いの前に、リボルバーを持つ奴の弾数に会わせてオートマ銃のカートリッジから弾を抜くところ
・シティハンターなみの超絶射撃テクをみせるあいつ
・至近距離銃撃殺し合いを一旦ストップしてみんなで飯を食うとこ
・マカオなんて小さい街で裏社会の銃撃治療してくれる医者なんて少ないだろな~って思ってたら、案の定、敵とはち会わせてしまうとこ
・パンツ一丁で戦う敵ボス(ジョン・ウーの「ワイルド・ブリット」の頼れるかっこいい殺し屋のサイモン・ヤムさん)
・4階から落とされた上に銃弾3発食らってもまだ死なないあいつ
見終わった後はとりあえずレッドブルが飲みたくなる映画。
********
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自主映画撮ってます。松本自主映画製作工房 スタジオゆんふぁのHP
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バカな男たちは美しい。
なぜ、私は香港映画が好きなんだろう・・・それは恐らく、そのやんちゃな「ごっこ」感が愛しいからだろう。「ごっこ」といっても死ぬ気で演じ、殺す気で撮ってるみたいな本気臭も漂ってくるのだが。
おっさんたちに幼き日に鉄砲遊びに興じていた自分たちの姿がダブってくる。
ジョン・ウーの「男たちの挽歌」にもこんな台詞があったっけ。「お前とキットは子供の頃よく「警官と泥棒ごっこ」を。大人になってから子供の遊びを現実にしないでくれ」
撃ちまくる銃弾の向こうに若かったあの頃が透けて見えてくるような感覚が香港の拳銃映画の魅力だ。
本作「エグザイル/絆」は、なんというかおっさん5人集めて拳銃もたして好きにやらせてたら、なんかけっこう面白いものになったよ・・・みたいな映画である。
おっさんたちの拳銃ごっこは終わらない・・・かと思いきや、その「ごっこ」の果てを見せられて、それが当然行き着くべきゴールでなかったにしても、「ごっこ」の終焉に悲しみを覚えるのだ。
おっさんたちはバカである。
言い訳したり、あれこれもっともらしい説明などしない。その理由は以下の三つのどれかだ。
1) 男の美学として、言い訳しない生き方に確固たる信念を持っている
2) 別に美学とかではないが、バカだから説明する言葉が思いつかない
3) 説明できないわけではないが、つい言葉より先に体が動いてしまうため、説明の機会を逸してしまう
おっさんたちがあんまり喋らないもんだから、映画の方が気を利かせて説明的な写真のショットを入れたり、饒舌なボスを登場させて最低限の説明をおこない、なんとか観客にわかるものにしている感じだ。
バカなおっさんたちは死んだ友の妻に銃を向けられたら一目散に逃げる。
バカだから行き先も考えずに旅だってコインで道を決める。
もちろん敵との戦いに作戦など立てるはずなく至近距離で撃ち合って、運が良ければ撃ち終わっても立っている。
これを「かっこいい」と言っていいのかわからないが、このバカなおっさんたちの拳銃ごっこに恍惚を覚え、あるいは懐かしさに捕われ、もしくは死と隣り合わせの戦いに魂が燃える。
おっさんたちのガキっぽさが心を掴んで離さない。
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[追記]
ツボシーン
・至近距離銃撃殺し合いの前に、リボルバーを持つ奴の弾数に会わせてオートマ銃のカートリッジから弾を抜くところ
・シティハンターなみの超絶射撃テクをみせるあいつ
・至近距離銃撃殺し合いを一旦ストップしてみんなで飯を食うとこ
・マカオなんて小さい街で裏社会の銃撃治療してくれる医者なんて少ないだろな~って思ってたら、案の定、敵とはち会わせてしまうとこ
・パンツ一丁で戦う敵ボス(ジョン・ウーの「ワイルド・ブリット」の頼れるかっこいい殺し屋のサイモン・ヤムさん)
・4階から落とされた上に銃弾3発食らってもまだ死なないあいつ
見終わった後はとりあえずレッドブルが飲みたくなる映画。
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死なないアイツは、今、香港でも脚光を浴びてますね。
香港金像(香港アカデミー賞)で主演賞一番候補になってます。
香港映画って基本的にバカだと思うんですが、
ジョニトー先生は特にバカを愛し、バカを真面目に(うーん、真面目なのかな?)
撮り続けてる監督だと思います。
この映画も脚本ナシ&長期間拘束で役者が途中何度もマジギレしたらしいので
殺す気で撮ってるんだと思います。香港バカ美学ですね。
香港バカ美学のジョンウーとは違った頂点な感じがしました
あいつらにマジギレさせるなんてとても怖そうですね
俳優と監督のバトルが焼き付いてたんですね