大学院に進学した96年、論文作りと徹夜続きの実験で地獄を見た(わりには結構映画は観てるし、自主映画も2作撮っている)97年の私的ベストテン
1997年 私的ベスト(劇場鑑賞作品)
外国映画ベストテン (劇場新作鑑賞本数 56)
1位 すべてをあなたに (トム・ハンクス)
2位 夕べの星 (ロバート・ハーリング)
3位 クロッシング・ガード (ショーン・ペン)
4位 サークル・オブ・フレンズ (パット・オコナー)
5位 マイケル・コリンズ (ニール・ジョーダン)
6位 セブンティーン (ガイ・ファーランド)
7位 奇跡の海 (ラース・フォン・トリアー)
8位 スター・トレック ファースト・コンタクト (ジョナサン・フレイクス)
9位 ボルケーノ (ミック・ジャクソン)
10位 ある貴婦人の肖像 (ジェーン・カンピオン)
日本映画ベストテン (劇場新作鑑賞本数 19)
1位 渡り川 (森康行・金徳哲)
2位 瀬戸内ムーンライト・セレナーデ (篠田正浩)
3位 誘拐 (大河原孝夫)
4位 Lie lie Lie (中原俊)
5位 20世紀ノスタルジア (原将人)
6位 鉄塔武蔵野線 (長尾直樹)
7位 私たちが好きだったこと (松岡錠司)
8位 うなぎ (今村昌平)
9位 シャ乱Qの演歌の花道 (滝田洋二郎)
10位 失楽園 (森田芳光)
1996年 私的ベスト(劇場鑑賞作品)
外国映画ベストテン (劇場新作鑑賞本数 36)
1位 マディソン郡の橋(クリント・イーストウッド)
2位 イル・ポスティーノ (マイケル・ラッドフォード)
3位 いつか晴れた日に (アン・リー)
4位 ウェールズの山 (クリストファー・マンガー)
5位 ザ・インターネット (アーウィン・ウィンクラー)
6位 天使の涙 (ウォン・カーウァイ)
7位 戦火の勇気 (エドワード・ズウィック)
8位 ザ・ロック (マイケル・ベイ)
9位 ニクソン (オリバー・ストーン)
10位 カジノ (マーティン・スコセッシ)
日本映画ベスト5 (劇場新作鑑賞本数 8)
1位 学校2 (山田洋次)
2位 虹をつかむ男 (山田洋次)
3位 フライド・ドラゴンフィッシュ (岩井俊二)
4位 罠 (林海象)
5位 ピクニック (岩井俊二)
*****
97年。
外国映画ベストテンは今の感性で選んだら、全く違うものになるだろう。「グリマーマン」「エアフォース・ワン」「レリック」「セイント」「目撃」「アナコンダ」といったバカ映画的名作の数々を観たのにことごとくテンから外している。
日本映画のベストテンは今こうして見返しても結構いい作品が並んでいるように思う。今なら「Lie lie Lie」や「20世紀ノスタルジア」はもっと上位にしただろうが。「渡り川」はキネ旬文化映画ベストワンのドキュメンタリー映画で、日韓の歴史を調べる女子高生たちの元気さと好奇心と純朴さがまぶしかった。
この年、それまで「E.T.」が持っていた『絶対超えられない』と言われていた日本国内の興行収入記録を夏休み映画「もののけ姫」が軽く上回り、どうだどうだとジブリが鼻息荒くしたのもつかの間、年末には「タイタニック」がさらにそれを上回るという業界的には景気のいい年だった。どちらも私的ベストテンには入れていないが。
この年、アカデミーやキネ旬とはひどく相性が悪い。アカデミー9部門独占の「イングリッシュ・ペイシェント」もアカデミー候補かつキネ旬3位の「ファーゴ」も私的ワースト送り。「シャイン」にも「マーズ・アタック」にも「フェイク」にも心を全く動かされず。「もののけ姫」も「東京日和」にもなにやら嫌悪感を感じ・・・心がすさんでいたのだろう・・・
96年。
「マディソン郡の橋」は95年公開だが、公開時には見逃した・・・というか趣味あわなそうなのでパスしたのだが、ロングランヒット感謝の再上映で96年の3月ごろ観たのである。そしたら、あり得ないくらい感動しまくって、映画は実際観てみないとわからんものだ・・・と思った。テーマ曲を口ずさみながら小雨の降る中、あえて傘をささずに歩いて帰った記憶がある。
音楽といえば「イル・ポスティーノ」のサントラは、今でもよく聴く名盤だ。映画もラストシーンの切なさ、やるせなさ、がいつまでも心に残る名作である。
「マディソン」、「イルポス」と「いつか晴れた日に」が泣きの三作。それ以外は・・・たいした作品でもないな・・・
「インデペンデンス・デイ」「暴走特急」といったバカ映画的名作でもランクインさせときゃ良かった。
この年は「セブン」や「ユージャル・サスペクツ」が絶賛されていたが・・・私にはどちらもつまらなかった。「セブン」は先が読めたし七つの大罪になぞらえた殺し方もこじつけっぽいというかバカっぽく感じた。「ユージャル・サスペクツ」は観客に嘘の情報だけ見せる物語展開がアンフェアだと感じて腹が立った。何がアカデミー脚本賞だ、「スティング」100回くらい観て書き直せ!!・・・とか思った。ただ両方に出演の怪しさ満点のケビン・スペイシーさんはおもしろい奴だと思った。
「トレイン・スポッティング」も大学生たちにはとっても人気のある映画だったが・・・私の感性は一般人とどこかズレているらしく、ダニー・ボイルのやかましさには拒否反応を示した(ウォン・カーウァイのやかましさは心地いいのに・・・)。今観たら「トレスポ」面白いかも。
「ミッション・インポッシブル」はジム・フェルプスを悪役にしたことが当時は許せなかった・・・が今は、トムの顔面アクションが面白すぎて、DVD買ってけっこう繰り返し観ているし、カット割りの参考に使ったりもする愛すべき作品だ。当時、心がもっと広ければベストテンに入れていただろう。
日本映画は・・・8作しか観てないのにベスト5かよって感じですが・・・「学校2」はシリーズ中最高傑作だと思う。山田洋次はロードムービーで真価を発揮する監督だ。岩井俊二は短編の方が面白いなと感じ、濱マイクシリーズ完結編の「罠」も前二作と比べるとだいぶ落ちるけど、贔屓シリーズの完結に敬意を表して・・・
*****
参考
1997
アカデミー賞 「イングリッシュ・ペイシェント」
キネマ旬報日本映画第1位 「うなぎ」
キネマ旬報外国映画第1位 「秘密と嘘」
1996
アカデミー賞 「ブレイブハート」
キネマ旬報日本映画第1位 「Shall we ダンス?」
キネマ旬報外国映画第1位 「イル・ポスティーノ」
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1997年 私的ベスト(劇場鑑賞作品)
外国映画ベストテン (劇場新作鑑賞本数 56)
1位 すべてをあなたに (トム・ハンクス)
2位 夕べの星 (ロバート・ハーリング)
3位 クロッシング・ガード (ショーン・ペン)
4位 サークル・オブ・フレンズ (パット・オコナー)
5位 マイケル・コリンズ (ニール・ジョーダン)
6位 セブンティーン (ガイ・ファーランド)
7位 奇跡の海 (ラース・フォン・トリアー)
8位 スター・トレック ファースト・コンタクト (ジョナサン・フレイクス)
9位 ボルケーノ (ミック・ジャクソン)
10位 ある貴婦人の肖像 (ジェーン・カンピオン)
日本映画ベストテン (劇場新作鑑賞本数 19)
1位 渡り川 (森康行・金徳哲)
2位 瀬戸内ムーンライト・セレナーデ (篠田正浩)
3位 誘拐 (大河原孝夫)
4位 Lie lie Lie (中原俊)
5位 20世紀ノスタルジア (原将人)
6位 鉄塔武蔵野線 (長尾直樹)
7位 私たちが好きだったこと (松岡錠司)
8位 うなぎ (今村昌平)
9位 シャ乱Qの演歌の花道 (滝田洋二郎)
10位 失楽園 (森田芳光)
1996年 私的ベスト(劇場鑑賞作品)
外国映画ベストテン (劇場新作鑑賞本数 36)
1位 マディソン郡の橋(クリント・イーストウッド)
2位 イル・ポスティーノ (マイケル・ラッドフォード)
3位 いつか晴れた日に (アン・リー)
4位 ウェールズの山 (クリストファー・マンガー)
5位 ザ・インターネット (アーウィン・ウィンクラー)
6位 天使の涙 (ウォン・カーウァイ)
7位 戦火の勇気 (エドワード・ズウィック)
8位 ザ・ロック (マイケル・ベイ)
9位 ニクソン (オリバー・ストーン)
10位 カジノ (マーティン・スコセッシ)
日本映画ベスト5 (劇場新作鑑賞本数 8)
1位 学校2 (山田洋次)
2位 虹をつかむ男 (山田洋次)
3位 フライド・ドラゴンフィッシュ (岩井俊二)
4位 罠 (林海象)
5位 ピクニック (岩井俊二)
*****
97年。
外国映画ベストテンは今の感性で選んだら、全く違うものになるだろう。「グリマーマン」「エアフォース・ワン」「レリック」「セイント」「目撃」「アナコンダ」といったバカ映画的名作の数々を観たのにことごとくテンから外している。
日本映画のベストテンは今こうして見返しても結構いい作品が並んでいるように思う。今なら「Lie lie Lie」や「20世紀ノスタルジア」はもっと上位にしただろうが。「渡り川」はキネ旬文化映画ベストワンのドキュメンタリー映画で、日韓の歴史を調べる女子高生たちの元気さと好奇心と純朴さがまぶしかった。
この年、それまで「E.T.」が持っていた『絶対超えられない』と言われていた日本国内の興行収入記録を夏休み映画「もののけ姫」が軽く上回り、どうだどうだとジブリが鼻息荒くしたのもつかの間、年末には「タイタニック」がさらにそれを上回るという業界的には景気のいい年だった。どちらも私的ベストテンには入れていないが。
この年、アカデミーやキネ旬とはひどく相性が悪い。アカデミー9部門独占の「イングリッシュ・ペイシェント」もアカデミー候補かつキネ旬3位の「ファーゴ」も私的ワースト送り。「シャイン」にも「マーズ・アタック」にも「フェイク」にも心を全く動かされず。「もののけ姫」も「東京日和」にもなにやら嫌悪感を感じ・・・心がすさんでいたのだろう・・・
96年。
「マディソン郡の橋」は95年公開だが、公開時には見逃した・・・というか趣味あわなそうなのでパスしたのだが、ロングランヒット感謝の再上映で96年の3月ごろ観たのである。そしたら、あり得ないくらい感動しまくって、映画は実際観てみないとわからんものだ・・・と思った。テーマ曲を口ずさみながら小雨の降る中、あえて傘をささずに歩いて帰った記憶がある。
音楽といえば「イル・ポスティーノ」のサントラは、今でもよく聴く名盤だ。映画もラストシーンの切なさ、やるせなさ、がいつまでも心に残る名作である。
「マディソン」、「イルポス」と「いつか晴れた日に」が泣きの三作。それ以外は・・・たいした作品でもないな・・・
「インデペンデンス・デイ」「暴走特急」といったバカ映画的名作でもランクインさせときゃ良かった。
この年は「セブン」や「ユージャル・サスペクツ」が絶賛されていたが・・・私にはどちらもつまらなかった。「セブン」は先が読めたし七つの大罪になぞらえた殺し方もこじつけっぽいというかバカっぽく感じた。「ユージャル・サスペクツ」は観客に嘘の情報だけ見せる物語展開がアンフェアだと感じて腹が立った。何がアカデミー脚本賞だ、「スティング」100回くらい観て書き直せ!!・・・とか思った。ただ両方に出演の怪しさ満点のケビン・スペイシーさんはおもしろい奴だと思った。
「トレイン・スポッティング」も大学生たちにはとっても人気のある映画だったが・・・私の感性は一般人とどこかズレているらしく、ダニー・ボイルのやかましさには拒否反応を示した(ウォン・カーウァイのやかましさは心地いいのに・・・)。今観たら「トレスポ」面白いかも。
「ミッション・インポッシブル」はジム・フェルプスを悪役にしたことが当時は許せなかった・・・が今は、トムの顔面アクションが面白すぎて、DVD買ってけっこう繰り返し観ているし、カット割りの参考に使ったりもする愛すべき作品だ。当時、心がもっと広ければベストテンに入れていただろう。
日本映画は・・・8作しか観てないのにベスト5かよって感じですが・・・「学校2」はシリーズ中最高傑作だと思う。山田洋次はロードムービーで真価を発揮する監督だ。岩井俊二は短編の方が面白いなと感じ、濱マイクシリーズ完結編の「罠」も前二作と比べるとだいぶ落ちるけど、贔屓シリーズの完結に敬意を表して・・・
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参考
1997
アカデミー賞 「イングリッシュ・ペイシェント」
キネマ旬報日本映画第1位 「うなぎ」
キネマ旬報外国映画第1位 「秘密と嘘」
1996
アカデミー賞 「ブレイブハート」
キネマ旬報日本映画第1位 「Shall we ダンス?」
キネマ旬報外国映画第1位 「イル・ポスティーノ」
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