本当はアキ・カウリスマキ観てから書こうと思っていたのだけど、とりあえず現時点でのベストテン。2022年作品も混じってますが、まあ今年になって見た作品ということで
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1位『RRR』(S.S.ラージャマウリ)
2位『TÁR/ター』(トッド・フィールド)
3位『フェイブルマンズ』(スティーブン・スピルバーグ)
4位『月』(石井裕也)
5位『Yokosuka1953』(木川剛志)
6位『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシーVol3』(ジェームズ・ガン)
7位『キラーズ・オブ・ザ・フラワームーン』(マーティン・スコセッシ )
8位『ほかげ』(塚本晋也)
9位『苦い涙』(フランソワ・オゾン)
10位『君たちはどう生きるか』(宮崎駿)
次点『特別編 響け!ユーフォニアム アンサンブルコンテスト』(石原立也)
その他印象的な作品『西部戦線異常なし』『REVOLUTION +1』
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1位『RRR』(S.S.ラージャマウリ)
2位『TÁR/ター』(トッド・フィールド)
3位『フェイブルマンズ』(スティーブン・スピルバーグ)
4位『月』(石井裕也)
5位『Yokosuka1953』(木川剛志)
6位『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシーVol3』(ジェームズ・ガン)
7位『キラーズ・オブ・ザ・フラワームーン』(マーティン・スコセッシ )
8位『ほかげ』(塚本晋也)
9位『苦い涙』(フランソワ・オゾン)
10位『君たちはどう生きるか』(宮崎駿)
次点『特別編 響け!ユーフォニアム アンサンブルコンテスト』(石原立也)
その他印象的な作品『西部戦線異常なし』『REVOLUTION +1』
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響けシリーズの演奏シーンはどうしてあんなに惹きつけられるんだろうと思っていたが、その極意は呼吸の表現にあったのか!と気付かされた。呼吸を読むことの大切さを知る久美子だから部長が務まるのだ。
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引退撤回した巨匠の作品は、巨匠としてはわりかし普通な、でもポニョやハウルなんかよりはるかに面白くて、結局引き込まれる
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池袋新文芸坐でのファスビンダー特集でファスビンダーのオリジナルと、同じ脚本でのリメイクを続けて鑑賞。全く同じストーリーなのにオゾン版の垢抜けた感はなんなんだろう。女だけのファスビンダー版より、一部を男性に置き換えた事もより愛憎劇に深みを与えつつ、現代的であり、さらに権力を持った男(ファスビンダー)に対する複雑な感情を喚起させるなど何かオゾン版で本当の完成を見たんじゃないかと錯覚するくらい素晴らしい作品になった。
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塚本晋也監督が描く戦後。心を壊された人たちが、何をしても満たされる事ない姿は、楽観的に戦後を描くより心に刺さる
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マーティン・スコセッシが80にしてディカプリオとデニーロを共演させて描く、アメリカの歴史の闇。3時間を超える作品ながら1秒たりとも目が離せない、怒りにあふれた傑作。
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ガーディアンズシリーズのきれいな完結編。アベンジャーズの割り込みで物語が狂ったけど、そんなことも関係なく感動的にまとめ上げるのすごい
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Yokosuka1953を横須賀で見ることのできた感動。Facebookのメッセージから始まる木川さんの戦後史の裏側を巡る旅。その奇妙な運命の面白さと、バーバラさんの素敵なキャラクターに、でもその瞳の奥の悲しい過去に、心締め付けられる
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石井裕也監督の描く問題作。かえって差別を助長するとか、嘘ばかりを描いているとか、批判も多々あり、語るのが難しい映画だが、私は映画作家として真摯にかつ果敢に取り組んだ姿勢を評価したい。
嘘を描く劇映画作家の宿命から逃げずに、劇映画として描き切った姿勢は並みの覚悟でできるものではない
宮沢りえ、オダギリジョー、二階堂ふみ、磯村勇斗の4人の、とくに磯村勇斗(サウナ好きにはイケメン蒸しお君で有名な)の心の闇を曝け出したような演技は、後を引く強烈さ。
中年のアニメ映画作家のオダギリジョーが、小さい映画祭でグランプリとって賞金たったの5万円をすごく喜ぶその姿…共感しかない
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スピルバーグの自伝映画は、そのまま自分の映画ファンの半生を思い出していく宝箱のような印象。
劇映画作家は嘘を描くと書いたけれど同時にフィルムは嘘をつかないという相反する2つの宿命の狭間でもがく映画青年の姿が愛しい
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ケイト・ブランシェットのキャリア最高の演技と共に、真実と虚構の境界の薄れた物語の迷宮に酔う。普通に考えるならこれ以上の作品などあるはずないのだが…
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しかし今年のベスト1はRRRしかありえない。2022年作品だけど、今年劇場に4回も観に行き、アホみたいにハマった。なんならまた、観に行きたい(歌い踊りOKの応援上映で)
映画史上のナンバーワンとは言わないけど、21世紀以降の映画の中でならナンバーワンではないか
物語の欠点はメチャクチャあるし、インドの愛国右翼映画と言われても仕方ない(て言うか実際そうだし)けれど、あらゆる理屈を超えてこの映画を愛してしまう、罪深い映画だ。
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音楽面ではフェイブルマンズのジョンウィリアムズの優しい音楽に弾かれたけど、当然ながらRRRの音楽が最高すぎたのは言うまでもない。けれどもRRRはサントラCDのリリースがない。どう言うことだ!Amazonミュージックでなら聴けるのだけど…
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監督賞 S.S.ラージャマウリ
脚本賞 トッド・フィールド
主演女優賞 ケイト・ブランシェット
主演男優賞 ラーム・チャランとN.T.R.の2人に
助演女優賞 二階堂ふみ
助演男優賞 磯村勇斗
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2024年も素晴らしい映画に出会えることを願って