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映画作りの糧とすべく劇場鑑賞作品中心にネタバレ徹底分析
映画ブロガーら有志23名による「10年代映画ベストテン」発表!

アニメ2023ベストテン!

2023-12-28 17:52:00 | アニメ
今年(2023)はずいぶんアニメをたくさん見てしまった。一年の締めくくりに今年見たアニメベスト10なんてのを発表してみようと思う。といってもリアタイで新作アニメチェックしてるわけではなく、主に配信での鑑賞なので2023年の新作アニメのベスト10ではなく、私が2023年に見たアニメのベスト10である。といってもあんま古いのは選外にして2022年以降の作品から選んでみた。あと劇場アニメも選外としている。
では第10位からカウントダウン形式で…

第10位 『葬送のフリーレン』




原作は未読。剣と魔法のファンタジー世界ものとしては世界観はオーソドックス。やはり面白いのは魔王を倒したところから物語が始まり、かつての冒険の仲間たちがみな年老いて亡くなっていく中で1人あの頃と変わらず若い見た目を保っている長寿族のエルフの冷めた眼差し。パッと見ぐうたらダメクズ女なフリーレンが時々超強いの見るとなんかスッキリする

第9位 『異世界おじさん』




こちらも剣と魔法のファンタジーもので、世界観自体はオーソドックスだが…
セガに青春のすべてを捧げた「おじさん」が異世界に転生し、セガの知識で魔物たちと戦っていく設定が、やはりセガと共に生きてファミコンなど持ったこともない自分には共感しきりだった。そう、私はファミコンを持ったことがないので、マリオくらいは友達の家で遊んだことはあってもドラクエなど1秒たりともプレイしたことはない。要らないんだ。だって「ファンタシースター」があったから。だから多分おじさんがファンタジー世界にイマイチ馴染めないのもわかる。SF要素のないファンタジー世界にセガ人が入っていけると思うなよ。
ゴールデンアックスの攻略法でスケルトン軍団と戦おうとして全然つかえないところとかほんと笑える

第8位 『鬼滅の刃 刀鍛冶の里編』




相変わらずのテレビアニメのレベルを超えた作画に普通に燃える。古川登志夫さんの半天狗がステキだったけどいっそ分裂後も全部古川さんがやって欲しかった
この後柱修行編であまりドラマ動かず、そのまま最終決戦に雪崩れ込みか。カナヲと愈史郎の活躍が少ないからアニメオリジナルのエピソードでも作って見せて欲しい

第7位 『青のオーケストラ』




音楽が、あるいは演奏がどれほどすごいのかを視覚に置き換えて表現すること、それが演出である。原作漫画はモンタージュを駆使したり、音圧を物理的な揺れで表現したりと、そうした演出ができていたので、演奏が聞こえてこなくても演奏の凄さが伝わってきた。原作を踏襲したアニメ版は演出に実際に素晴らしい演奏が乗っかることで更なる効果をあげた。
けれども、演奏する演者たちの動きが、なんだか血が通っていないというか、息遣いが見えてこないというか、いかにもプログラミングで動かしてます的な動きで、柔らかな髪の毛の揺れとかも逆に気持ち悪く、せっかく演出がいいのにあの動きでは…と正直少し萎えてしまいいっとき見るのをやめた。
だが久しぶりに撮り溜めたエピソードを見始めたら、主人公青野にライバル佐伯が生い立ちを語るエピソードが青春的に激アツだった。
俺は佐伯とケンカがしたかったんだ!と言って飛び出していく青野の姿に魂が震えた。
怒り泣き絶望しもがき苦しんでこそ青春だ!その果てのドボルザーク第九はとても美しく響いた。
青野の父の出番はなかったのが残念だが、第二シーズンできっと対決してくれるだろう

第6位 『【推しの子】』




第一話のものすごい衝撃が最後まで効いて気がつくとあっという間に第一シーズンが終わっていた。
第一話にしか出てこないヒロイン。完璧で究極のアイドル
第一シーズンを振り返って転生ものにする必要があったのか?ちょい疑問というか、意味ないわけではないが、そうしなくとも物語は作りようがあった気がする。いつのまにか転生設定と関係ない芸能界裏話的なところが面白くて魅せられる。
劇中でかかる数々の楽曲も魅力だ

第5位 『パリピ孔明』




なんてアホくさい設定だろうと、期待ゼロで見始めて、緩いギャグに笑ってやろうか、なんて気持ちで見始めたらいい意味で裏切られた。…パリピ孔明のくせにかなり本気で作り上げてめちゃくちゃ盛り上げてくれた。原作も読んだが原作で描ききれなかったサブキャラたちのエピソードを深掘りしてドラマに厚みを持たせた。渋谷109のゲリラライブ対決とか、そんなわけないだろうけど心地よく嘘に騙される。
ドラマ版も結構頑張ってはいたが、ドラマ版は物語の整合性あわせにばかり注力して結果として孔明の小賢しさばかりが目立ち物語のスケールを小さくした。アニメ版の孔明はストーリーのスケール感も相まってマジ偉人に思えてくる。

第4位 『薬屋のひとりごと』




よいアニメの要素ってなんだろう。作画、演出、キャラクター、音楽、世界観…あれこれあるけれど、薬屋については何に惹かれるかって、割と純粋に物語に魅せられている。
宮廷内で毒物を巡る数々の事件を解き明かしていく薬師猫猫。事件の背後の人間関係など、架空の国の架空の宮廷の話でありながら物語にぐいぐい引き込まれていく。
上質な推理小説のように、ページをめくる手が止まらないような感覚。

第3位 『リコリスリコイル』




漫画原作ものではなく、アニメオリジナルなので、1シーズン(13話)できっちり綺麗に完結しているのが素晴らしい。作画はすごく綺麗だし、アクション演出もいちいちかっこいい
中盤まで気持ちいいくらい最強だったヒロインの心臓に埋め込まれる弱点。それにより生じる死のタイムリミットと、相棒の気持ちの揺れと成長。噛ませ犬かと思ったら恐ろしく強い敵。暴かれる謎。ベタベタだけど燃えるクライマックス。激アツ胸アツな最高の娯楽作品。

第2位『スキップとローファー』




単行本も9巻まで買ったし、一番ハマった作品。石川県の片田舎から東京の進学校に来たみつみと、クラスの友達たちとの物語。みつみではなく、みつみの友達たちがみつみに感化されるようにして成長していく姿がキュンとする。特に嫌な女ポジションで登場したミカが、次第にいい子になり、みつみとの友情を深めていく様は感動的だ。
原作に描かれたものは一言一句漏らさず全てアニメで表現するという信念というか執念を感じる。あっさりな物語なのに一話一話が濃い。
といっても学祭で原作のクラス劇「サウンドオブミュージック」は、サウンドオブミュージックっぽい別の演目に差し替えられたのは残念だ。大人事情なんだろうけど、志摩がロルフを演じて「もうすぐ17才」を歌うことがよかったのに、それっぽい別の演目のそれっぽい別の歌になっては意味がない。もし劇場版つくるなら権利関係クリアしてぜひサウンドオブミュージックを再現して欲しい。
第一シーズンは学園祭まで。第二シーズンになるとみつみと志摩の恋が大きく動くんだ!誠とゆづの友情エピソードも泣けるんだ。くー、はやく見たい!
みつみ役の黒沢ともよは、響けユーフォニアムの久美子とともにちょっと天然な娘を演じるときの安定感がよい。
一本で、ククルスドアンのセイラ、推しの子の元天才子役アイドル有馬カナ、そしてスキップとローファーの人見知りネクラ低階層女子の誠と、全く違う役所の全てでハマっている潘めぐみもすごい。

第1位 『機動戦士ガンダム 水星の魔女』



そして一位はほとんど迷うことなくガンダム水星の魔女を推す。いまさらガンダムにハマるとは。しかも宇宙世紀ものではないガンダムにハマるとは。
ガンダム的にも物語的にも欠点はいっぱいあるけれど、そんなものを補って余りあるほどの魅力が水星の魔女にはぎっしり詰まっている。
モビルスーツバトルの作画、演出はさすがにガンダムブランド最新作で、単純にカッコいい。グエルのモビルスーツカッコいい。スレッタのガンダムエアリアルも観てるうちに好きになってきた。学園の練習用モビルスーツもかわいい。プラモが欲しい。
第一シーズン最終回はまさに神回、それまでのコミカルなストーリーを一気に暗転させるような驚愕と絶望の展開。
第二シーズンは一気にドラマチックとなり、毎回キャラクターたちの葛藤と成長が熱い
登場人物が多すぎてわかんなくなってきたけど、それはまた見返す楽しみに繋がった。そして最終回、全てのキャラクターたちが皆それなりにいい着地点に降り立ち、特にスレッタとミオリネの指に輝くあれを見た時に2人を、水星の魔女という作品に出てきた全ての人間を心から祝福したくなった。そのタイミングで第一シーズンの主題歌「祝福」がより一層の感動を誘う。


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音楽面では「水星の魔女」「推しの子」「フリーレン」のYOASOBIの大活躍。コールドプレイのライブでもゲストバンドで登場し大興奮。推しの子の主題歌「アイドル」は燃える
「スキップとローファー」主題歌「メロウ」(須田影凪)も、「薬屋〜」エンディング「アイコトバ」(アイナ・ジ・エンド)も、フリーレンエンディング「Anytime Anywhere」(milet)もいい曲。
劇伴音楽ではフリーレンのEvan Callの音楽が良いと思った。広い風景にあった心安らぐ音楽だ。

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役者陣
フリーレン、アーニャ(SPY×FAMILY)、「薬屋〜」玉葉妃と、小学生、大人のオンナ、1000才のエルフと年齢を縦横無尽に超える種崎敦美さんすごい
スキップ誠、推しの子有馬カナと陰キャも陽キャもいける潘めぐみさん(ララァ潘恵子さんの娘じゃ、さすがニュータイプ)
ハコヅメ川合とリコリスたきなの若山詩音さんの演技もすごい
水星スレッタとフリーレンのフェルンの市ノ瀬加那さんの活躍も捨てがたい
スキップみつみの黒沢ともよ、薬屋猫猫の悠木碧も印象的

男性だと竈門炭治郎と、水星の魔女で色んな人格のエランを演じ分けた花江夏樹さんはやはりうまい
青のオーケストラでバイオリン青年青野、パリピ孔明でラッパーのKABE太人と音楽づいてる千葉翔也さんも印象深い

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では改めて、2023鑑賞アニメ作品ベスト10
1位 機動戦士ガンダム 水星の魔女
2位 スキップとローファー
3位 リコリスリコイル
4位 薬屋のひとりごと
5位 パリピ孔明
6位 【推しの子】
7位 青のオーケストラ
8位 鬼滅の刃 刀鍛冶の里編
9位 異世界おじさん
10位 葬送のフリーレン

選外となったが
「君は放課後インソムニア」「ハコヅメ交番女子の逆襲」「デキる猫は今日も憂鬱」などもおもしろかったです。
制作年がちょい前なので選外としましたが、実は「ゆるキャン△」シリーズにもがっつりハマっちゃってたり
2024年はそのゆるキャン△シーズン3があって、響けユーフォニアムのシーズン3もあって、ザ・ファブルも楽しみ(監督はボトムズの高橋良輔!)
また来年も素敵なアニメライフを楽しめそうで嬉しいことです


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