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アニメ感想「パリピ孔明」

2023-10-15 10:33:00 | アニメ
パリピ孔明のくせにスッゲー面白かった

諸葛孔明が現代の渋谷に転生し、ある女性シンガーの軍師となって彼女をスターにしていく話。

くっだらねーけどうける〜
…なノリで見続けていたのだが、気がつくとガッツリハマっていた。パリピ孔明のくせに燃えて泣かせる。
原作も読む。ストーリーはアニメと原作でほぼ同じだが…
アニメの方が格段に面白い
当たり前だが原作コミックからは音楽が聞こえてこない。この場面はすごく素敵な歌が聞こえているんだろうな、と想像しながら読むしかない。漫画としての演出不足かもしれない。
だがアニメは実際に素敵な歌が、歌詞が、メロディが聞こえてくる。
KABE太人と孔明のラップ対決も原作で吹き出しで読むのと、アニメで実際にラップで聴くのとでは感動も興奮も段違いだ。(KABEの声とラップは千葉翔さんで「青のオーケストラ」の主人公青野君の声でもあり、バイオリン弾きやったりラッパーやったり俳優はすごいなぁ)
原作だと吹き出しの中の🎵くらいでしか表現されなかったEIKOやAZALEAの歌もがっちり歌詞がついているし、何より歌声が素晴らしい。パリピ孔明のくせに音楽にハンパなく力を入れている。

ストーリーも補強されていれる。
EIKOとナナミが友情を育むくだりが原作より大幅に追加されているし、AZALEAの高校軽音部時代のエピソードも追加されて彼女らの内面もより掘り下げられている。
原作では数コマで終わるナナミのためだけにEIKOが歌うシーンは、そうしたエピソードの積み重ねの上に、実際の歌声をたっぷり時間かけて聴かせるから、パリピ孔明のくせに本当に胸熱で涙ぐんでしまう。パリピ孔明のくせに。

原作では完全スルーされていたKABE太人と赤兎馬カンフーのラップバトルリターンマッチもきちんと描かれ、サブキャラへの感情移入もバッチリ

そこまでしたから、第一シーズンクライマックスの渋谷109前でのEIKO&KABEとAZALEAのゲリラライブ対決「109の戦い」は盛り上がる。掘り下げられた各々のキャラ、積み重ねられたエピソード、渋谷に集まる群衆、孔明の知略、それらをまとめ上げる熱い音楽が渾然一体となって、109前の対決は怒涛の如く盛り上がる。原作だと嘘くさかったAZALEAの改心もアニメだと感動の涙になるのだ。
ストリート演奏シーンが静止画処理されててカクッときて、まあパリピ孔明だしと思っていたが、109対決の演奏シーンは手抜せずにパフォーマーたちは指先まで全身動していてさすがに攻め所をわかっている。パリピ孔明のくせに。

原作にない毎回冒頭の三国志小話も物語を盛り上げるし、スタッフは本当に三国志が好きで音楽が好きなんだなとよくわかる。

パリピ孔明のくせに感動させやがる
パリピ孔明のくせに生意気だ


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