妻が突然ロッキー祭りをしたいと言い出して、ロッキー全作のDVDを借りてきた。
各作の感想等・・・
■■■■■■ →生涯ベストクラス
■■■■■□ →大好き
■■■■□□ →結構好き
■■■□□□ →まあまあ
■■□□□□ →つまんない
■□□□□□ →最悪
「ロッキー」監督:ジョン・G・アビルドセン
[個人的評価:■■■■■□]
よく出来た脚本。貧民街で頑張る男は観ているこちらも応援しがいがある。マフィアっぽいところから借金取り立ての仕事をもらっていたりするところも、貧乏人のみじめさを強調して逆に応援したくなる。
必死に生きる貧乏人のサクセスドラマは、批評家にも大衆にもウケやすい鉄板ネタなのかもしれない。最近でも「フル・モンティ」「リトル・ダンサー」「フラガール」とか
「ロッキー II」監督:シルベスター・スタローン
[個人的評価:■■■■□□]
妻のため試合をやめることも考えていたロッキーにエイドリアンが「ひとつ約束して・・・・・勝って!!」と言うところが、本作の熱くなるポイントだ。アポロがロッキーを強敵と認めて本気になってしまったため、彼のサービス過剰な入場パフォーマンスが観れなかったのが残念だ。
「ロッキー III」監督:シルベスター・スタローン
[個人的評価:■■■■□□]
結局ロッキーってのは努力に努力を重ねて強くなる男ではなくて、素質に恵まれながら本気になれなかった男がいかに本気になるか・・・というドラマなのだ。だから全作通じて特に作戦らしいことは考えないし、観ていて納得できる強くなる過程も描かれない。スーパーヒーローのロッキーをみんながあの手この手で本気にさせようとする物語がロッキーIIIだ。アポロは「鷹の目を取り戻せ」というそれだけ聞くとなんのことかよく判らないアドバイスで、エイドリアンは半ギレでロッキーに怒鳴ることで、ミッキーは死ぬことで。
「ロッキー IV 炎の友情」監督:シルベスター・スタローン
[個人的評価:■■■■■□ (笑)]
ハリウッド史の奇跡と言われた低予算・無名俳優のアカデミー受賞作から、ハリウッド史のある種奇跡のトンデモバカ映画への進化。
悪い国ソ連から来た赤い刺客・殺人ボクサーを我らがロッキーがぶちのめす。
熱き闘志にソ連人民もロッキーロッキーの大合唱。理由?そんなもん知るか!!俺様が本気になりゃ赤い奴らも熱狂して世界は変わるぜとシルベスターの根拠なき自信が炸裂しまくる笑いまくりの90分。1の感動は何だったんだ?と様々な思いが交錯する中、「人は変われる!!」とのロッキーの熱い演説に思わずゴルバチョフ書記長とともに立ち上がって拍手したくなる破壊力ありまくりの一品だ。
「ロッキー V 最後のドラマ」監督:ジョン・G・アビルドセン
[個人的評価:■■□□□□]
ロッキーサーガのエピローグ的作品。さすがのシルベスターも4ではやりすぎちゃったかな・・・と反省したのか、これ以上スケールアップさせると宇宙に行かなくちゃならなくなると思ったのか・・・ロッキーの原点に帰った作品。
監督は1のアビルドセンに戻し、ロッキーの原点「貧乏らしさ」に回帰するためソ連から戻ったらいきなり破産して元の貧民街に戻るちょっと強引な展開。
4の直後の話なのにソ連から帰国したロッキーを出迎える息子は一気に5才くらい年とっている。浦島太郎か・・・と思うが、「みんな分ってるよな、実の息子と共演したかったんだよ」というシルベスターの啓示が聞こえてきたので「はい、わかってます」と納得する。
やっぱ大事なのは家族という結論。ロッキーという男が家族や友人に支えられて強くなってきたこれまでのシリーズを振り返ってみると最後にロッキーがリングより家族を選んだというのは納得できる。家族大事がテーマだからって設定無視して実子出すのは公私混同っぽく思えるが。
それでもなんでもやっぱりラストはリングで決着つけんかい!!とフラストレーションがたまる。話自体は悪くないが決定力不足で盛り上がりに欠けて正直つまらない。
「ロッキー・ザ・ファイナル」監督:シルベスター・スタローン
[個人的評価:■■■■□□]
なんでエイドリアンを出さなかったのか・・・思うにエイドリアンならロッキーのカムバック、まして現チャンピオンとの戦いなど絶対認めなかったからではないだろうか。
ミッキーもアポロもエイドリアンも死に、一番ろくでもない奴だったポーリーだけがこの最終章でも主要キャラとして残っている、その腐れ縁ぶりが微笑ましい。
やっぱどう考えても60近いじい様ボクサーがあんなに闘えるわけねーべ、と思ったりもするが、ハルク・ホーガンをぶん投げ、ソ連のドーピング殺人マシーンをぶちのめしたロッキーならあり得そうなことだ。やっぱ生まれついてのスーパーヒーローだったんだな。ロッキーが本気になる動機づけがあまりに弱いのだが、本作自体が第一作を中心に過去作の思い出を語りまくって観客にノスタルジーを喚起させ、その上で年くっても夢があるなら突き進めとメッセージをぶつけてくるので、こちらもついノってしまう。作品単体としてのデキは良くもないがシリーズ全体の重みを上手く利用している。
ロッキーはイタリア料理店で客に頼まれれば現役時代の昔話をしている。「それで俺の演説にあのゴルバチョフまでが感動して拍手したのさ・・・」とか語っていたのだろうか?
--------
【ロッキーシリーズ登場キャラクター、独断と偏見のベスト5】
5位 ジョージ・ワシントンに扮装したアポロ (from 「ロッキー」)
アメリカのヒーローに仮装して貧乏な下々の者たちに金をバラまきながら登場するかなり上から目線のアポロ。
あのあと四回戦ボクサーにボコボコにされ際どい判定勝ち。実は弱いんじゃねーかあいつという疑惑を抱かせるアポロ。
2でやはりロッキーに負け、4でロッキーが15ラウンド闘い抜いた相手には、2ラウンドで殴り殺される。
シリーズ通してロッキーの噛ませ犬でしかなかったアポロが哀れだ
4位 やる気ないロッキーにイラっとさせられるCMディレクター (from 「ロッキー2」)
ロッキーに原始人のかっこさせてこん棒持たせて、いかにもやっつけ仕事なCMを撮っているのに、出演者のロッキーはやる気ゼロ。俺だって好きでこんなもん撮ってんじゃねーんだぞとイラつく気持ちがわかる。ソ連人民相手に演説をぶつような男に成長すると、この時誰が思っただろうか
3位 巨人サンダーリップス(ハルク・ホーガン) (from 「ロッキー3」)
話が薄いから、観客サービスのドタバタバトルつけようぜって感じで、本筋とほぼ関係なくストーリー序盤を盛り上げる巨人サンダーリップス(っていうかハルク・ホーガン)。暴れ狂うホーガンを素手で叩きのめして締め上げてぶん投げるトンデモバトルというか、どうでもいい茶番というか・・・。だが「入場料分楽しませるぜ」というシルベスターの決意が感じられる好エピソードで、その決意に見事に応えたホーガンも讃えたい。
2位 家政婦ロボット (from 「ロッキー4」)
3よりさらに薄まった4の水増し要員。ほとんどすべっているエピソードだが、そのすべり具合もまた4の伝説レベルを引き上げている。
5でロッキーの豪邸と家財道具等が競売にかけられるのだが、あのロボはいくらで売れたのだろう。ポーリーはあのロボが売られて寂しくなかったのだろうか
1位 ゴルバチョフ書記長 (from 「ロッキー4」)
やはり一番人気はこの方だろう(もっとも似ているというだけで「ゴルバチョフ」とは一言も紹介されないのだが)。ロッキーの「人は変われる」という演説に感動して立ち上がり拍手するというシリーズ中一番の名シーンというか爆笑ポイントを飾るキャラだ。もしかしてロッキーの演説に感動してペレストロイカを決意したのか!!!
その後ゴルビーは「ランボーがアフガンでソ連軍と闘う」という物語の「ランボー3」の公開直前にアフガンからソ連軍を撤退させている。悪いタイミングでロッキーの演説に応えてしまったものだ。あるいはロッキー4でいじられた仕返しだったのかもしれない。
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「ロッキー」監督:ジョン・G・アビルドセン
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よく出来た脚本。貧民街で頑張る男は観ているこちらも応援しがいがある。マフィアっぽいところから借金取り立ての仕事をもらっていたりするところも、貧乏人のみじめさを強調して逆に応援したくなる。
必死に生きる貧乏人のサクセスドラマは、批評家にも大衆にもウケやすい鉄板ネタなのかもしれない。最近でも「フル・モンティ」「リトル・ダンサー」「フラガール」とか
「ロッキー II」監督:シルベスター・スタローン
[個人的評価:■■■■□□]
妻のため試合をやめることも考えていたロッキーにエイドリアンが「ひとつ約束して・・・・・勝って!!」と言うところが、本作の熱くなるポイントだ。アポロがロッキーを強敵と認めて本気になってしまったため、彼のサービス過剰な入場パフォーマンスが観れなかったのが残念だ。
「ロッキー III」監督:シルベスター・スタローン
[個人的評価:■■■■□□]
結局ロッキーってのは努力に努力を重ねて強くなる男ではなくて、素質に恵まれながら本気になれなかった男がいかに本気になるか・・・というドラマなのだ。だから全作通じて特に作戦らしいことは考えないし、観ていて納得できる強くなる過程も描かれない。スーパーヒーローのロッキーをみんながあの手この手で本気にさせようとする物語がロッキーIIIだ。アポロは「鷹の目を取り戻せ」というそれだけ聞くとなんのことかよく判らないアドバイスで、エイドリアンは半ギレでロッキーに怒鳴ることで、ミッキーは死ぬことで。
「ロッキー IV 炎の友情」監督:シルベスター・スタローン
[個人的評価:■■■■■□ (笑)]
ハリウッド史の奇跡と言われた低予算・無名俳優のアカデミー受賞作から、ハリウッド史のある種奇跡のトンデモバカ映画への進化。
悪い国ソ連から来た赤い刺客・殺人ボクサーを我らがロッキーがぶちのめす。
熱き闘志にソ連人民もロッキーロッキーの大合唱。理由?そんなもん知るか!!俺様が本気になりゃ赤い奴らも熱狂して世界は変わるぜとシルベスターの根拠なき自信が炸裂しまくる笑いまくりの90分。1の感動は何だったんだ?と様々な思いが交錯する中、「人は変われる!!」とのロッキーの熱い演説に思わずゴルバチョフ書記長とともに立ち上がって拍手したくなる破壊力ありまくりの一品だ。
「ロッキー V 最後のドラマ」監督:ジョン・G・アビルドセン
[個人的評価:■■□□□□]
ロッキーサーガのエピローグ的作品。さすがのシルベスターも4ではやりすぎちゃったかな・・・と反省したのか、これ以上スケールアップさせると宇宙に行かなくちゃならなくなると思ったのか・・・ロッキーの原点に帰った作品。
監督は1のアビルドセンに戻し、ロッキーの原点「貧乏らしさ」に回帰するためソ連から戻ったらいきなり破産して元の貧民街に戻るちょっと強引な展開。
4の直後の話なのにソ連から帰国したロッキーを出迎える息子は一気に5才くらい年とっている。浦島太郎か・・・と思うが、「みんな分ってるよな、実の息子と共演したかったんだよ」というシルベスターの啓示が聞こえてきたので「はい、わかってます」と納得する。
やっぱ大事なのは家族という結論。ロッキーという男が家族や友人に支えられて強くなってきたこれまでのシリーズを振り返ってみると最後にロッキーがリングより家族を選んだというのは納得できる。家族大事がテーマだからって設定無視して実子出すのは公私混同っぽく思えるが。
それでもなんでもやっぱりラストはリングで決着つけんかい!!とフラストレーションがたまる。話自体は悪くないが決定力不足で盛り上がりに欠けて正直つまらない。
「ロッキー・ザ・ファイナル」監督:シルベスター・スタローン
[個人的評価:■■■■□□]
なんでエイドリアンを出さなかったのか・・・思うにエイドリアンならロッキーのカムバック、まして現チャンピオンとの戦いなど絶対認めなかったからではないだろうか。
ミッキーもアポロもエイドリアンも死に、一番ろくでもない奴だったポーリーだけがこの最終章でも主要キャラとして残っている、その腐れ縁ぶりが微笑ましい。
やっぱどう考えても60近いじい様ボクサーがあんなに闘えるわけねーべ、と思ったりもするが、ハルク・ホーガンをぶん投げ、ソ連のドーピング殺人マシーンをぶちのめしたロッキーならあり得そうなことだ。やっぱ生まれついてのスーパーヒーローだったんだな。ロッキーが本気になる動機づけがあまりに弱いのだが、本作自体が第一作を中心に過去作の思い出を語りまくって観客にノスタルジーを喚起させ、その上で年くっても夢があるなら突き進めとメッセージをぶつけてくるので、こちらもついノってしまう。作品単体としてのデキは良くもないがシリーズ全体の重みを上手く利用している。
ロッキーはイタリア料理店で客に頼まれれば現役時代の昔話をしている。「それで俺の演説にあのゴルバチョフまでが感動して拍手したのさ・・・」とか語っていたのだろうか?
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【ロッキーシリーズ登場キャラクター、独断と偏見のベスト5】
5位 ジョージ・ワシントンに扮装したアポロ (from 「ロッキー」)
アメリカのヒーローに仮装して貧乏な下々の者たちに金をバラまきながら登場するかなり上から目線のアポロ。
あのあと四回戦ボクサーにボコボコにされ際どい判定勝ち。実は弱いんじゃねーかあいつという疑惑を抱かせるアポロ。
2でやはりロッキーに負け、4でロッキーが15ラウンド闘い抜いた相手には、2ラウンドで殴り殺される。
シリーズ通してロッキーの噛ませ犬でしかなかったアポロが哀れだ
4位 やる気ないロッキーにイラっとさせられるCMディレクター (from 「ロッキー2」)
ロッキーに原始人のかっこさせてこん棒持たせて、いかにもやっつけ仕事なCMを撮っているのに、出演者のロッキーはやる気ゼロ。俺だって好きでこんなもん撮ってんじゃねーんだぞとイラつく気持ちがわかる。ソ連人民相手に演説をぶつような男に成長すると、この時誰が思っただろうか
3位 巨人サンダーリップス(ハルク・ホーガン) (from 「ロッキー3」)
話が薄いから、観客サービスのドタバタバトルつけようぜって感じで、本筋とほぼ関係なくストーリー序盤を盛り上げる巨人サンダーリップス(っていうかハルク・ホーガン)。暴れ狂うホーガンを素手で叩きのめして締め上げてぶん投げるトンデモバトルというか、どうでもいい茶番というか・・・。だが「入場料分楽しませるぜ」というシルベスターの決意が感じられる好エピソードで、その決意に見事に応えたホーガンも讃えたい。
2位 家政婦ロボット (from 「ロッキー4」)
3よりさらに薄まった4の水増し要員。ほとんどすべっているエピソードだが、そのすべり具合もまた4の伝説レベルを引き上げている。
5でロッキーの豪邸と家財道具等が競売にかけられるのだが、あのロボはいくらで売れたのだろう。ポーリーはあのロボが売られて寂しくなかったのだろうか
1位 ゴルバチョフ書記長 (from 「ロッキー4」)
やはり一番人気はこの方だろう(もっとも似ているというだけで「ゴルバチョフ」とは一言も紹介されないのだが)。ロッキーの「人は変われる」という演説に感動して立ち上がり拍手するというシリーズ中一番の名シーンというか爆笑ポイントを飾るキャラだ。もしかしてロッキーの演説に感動してペレストロイカを決意したのか!!!
その後ゴルビーは「ランボーがアフガンでソ連軍と闘う」という物語の「ランボー3」の公開直前にアフガンからソ連軍を撤退させている。悪いタイミングでロッキーの演説に応えてしまったものだ。あるいはロッキー4でいじられた仕返しだったのかもしれない。
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