こんにちは。駿台シンガポール校です。
暦も12月に入り、いよいよ本格的な受験シーズン到来といった方も多いかと思います。
そこで今回は、絶対に覚えておくべき古文知識についてお話したいと思います。
係り結びと言えば、「ぞ・なむ・や・か・こそが来れば文末の活用形が変わるやつでしょ?」と殆どの人は答えるでしょう。もちろんそれは間違いではありません。しかし、これらの語の文法的意味は?と聞かれたら「え?」となる人もいるかもしれません。そこで、ここではそれらの語の意味を確認したいと思います。
これらの語は文法的にみると「係助詞」という現代語にはない助詞です。
そのなかで「ぞ・なむ・こそ」は「強意」といって語の意味を強調する役割があります。訳には殆ど現れることはありません。ですが、「や・か」に関しては重要な意味があります。
それは「疑問・反語」です。ここで特に重要なのは「反語」です(疑問は殆ど問題に問われません)。
「反語」とは、疑問の形をとり、強い否定の心情を表すことです。
例 住まずして誰か悟らむ 住まないで誰がわかるだろうか(いや、わからないだろう)
この例で本当に言いたいことは、表に表されていることではなく、「いや、わからないだろう」という否定の方です。
この反語が解釈問題で問われる場合、その選択肢では、反語の典型的な形である「~だろうか。いや~だろう」といった形の選択肢ではなく「~ない」という否定の形となっていることがあります。
例えば「劣りてやはある」という箇所の説明を選択問題で問われたとしましょう。
そうすると正解の選択肢には「劣っていない」といった否定表現が含まれているということです(多くはこの否定の形をとっていると思われます)。
反語=否定
これが今回のキーワードです。
また、こういった反語の意味がある語は「や・か」だけではありません。
ここで主だったものを紹介しておきます。
・係助詞系
「やは」「かは」…「や」「か」に係助詞「は」がついた形。
・副詞および副詞系語句
「何しに」…副詞「なに」を含む語(2018年の早稲田実業にも出題されていました)。
「なんぞ」「など」「なに」「いかで」「あに」など
いかがでしょうか?
この反語は毎年多くの高校で問われていますので、「係り結び」だけでなく、しっかり意味も覚えておきましょう。
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駿台シンガポール校M.K