こんにちは。駿台シンガポール校です。
6年生の算数の授業をしているときに,次の問題に出会いました。
(慶應義塾中等部2021より)
この出題なのですが,その背景として「コラッツ予想」というものが題材になっており,ときどき入試問題でもみかけます。
すなわち
「ある自然数nを与えたときに
もしもその数が奇数ならば 3倍して1を加える
もしもその数が偶数ならば 2で割る
この操作を繰り返すと,必ず1になる」
というもの。
しかし,この問題はまだ解けていない「未解決問題」なのです。
1930年頃コラッツという数学者がこの「予想」を立て,今まで多くの数学者が頭を悩ませています。今ではコンピュータを使って,n=2の68乗(!!)という数字までは正しいことが計算されてはいるらしいのですが,それでも未だに証明ができていないのです。何とも不思議です。
答えを導こうと思って,あれこれ考えあぐねてみたり,色々実験してみたり,予想を立てたり,仮説を立ててそれを検証したり。とりあえず一歩踏み出して何かやってみると,見えなかったものが見えてくることもあります。
さて「コラッツ予想」が皆さんに解けたとき,それは「田中の定理」とか「山下の定理」となるのです。歴史に名前が残るチャンスかもしれませんね!
シンガポール校 U.T.