むかしむかし、ある山に大変いたずら好きなタヌキがおった。このタヌキ、姿は見せないがあらゆるところでいたずらをしおった。
ある時、じいさまが向かいの山を何気なく見ると、道があるはずもないところに、提灯行列が行進しておった。それはそれは見事な出来で、向かいの山の木々がくっきりと分かるのじゃ。その木々の間を、見えつ隠れつ提灯の明かりが続いておった。
じいさまは「ははあ、こりゃタヌキじゃな」と思ったが、床机に腰掛けたまま、
「おお!見事じゃ見事じゃ!」
と誉めたそうじゃ。
するとどうじゃろう、突然提灯行列の長さが倍になったのじゃ。おかしくなったじいさまはさらに誉めてやった。すると調子に乗ってどんどん行列は長くなるのじゃった。
じいさまはその行列を眺めながら、足下にかすかなぬくもりを感じておったが、うっかり顔を見たらだまされるので、知らんぷりをきめこんだのじゃった。
以上、なんともかわいいタヌキのいたずらの話である。徳島はタヌキの話がいたるところに残っている。田舎でなくとも、それこそ市内では有名なタヌキ合戦の話がある。(宮崎監督のアニメ、ぽんぽこにも登場した金長だぬきと、六右衛門だぬきの悲しいお話)漫画家の水木しげる氏によれば、徳島は妖怪の宝庫らしいが、すべて「タヌキじゃ」で済ませてきたらしい。う、ありえる・・・。
ある時、じいさまが向かいの山を何気なく見ると、道があるはずもないところに、提灯行列が行進しておった。それはそれは見事な出来で、向かいの山の木々がくっきりと分かるのじゃ。その木々の間を、見えつ隠れつ提灯の明かりが続いておった。
じいさまは「ははあ、こりゃタヌキじゃな」と思ったが、床机に腰掛けたまま、
「おお!見事じゃ見事じゃ!」
と誉めたそうじゃ。
するとどうじゃろう、突然提灯行列の長さが倍になったのじゃ。おかしくなったじいさまはさらに誉めてやった。すると調子に乗ってどんどん行列は長くなるのじゃった。
じいさまはその行列を眺めながら、足下にかすかなぬくもりを感じておったが、うっかり顔を見たらだまされるので、知らんぷりをきめこんだのじゃった。
以上、なんともかわいいタヌキのいたずらの話である。徳島はタヌキの話がいたるところに残っている。田舎でなくとも、それこそ市内では有名なタヌキ合戦の話がある。(宮崎監督のアニメ、ぽんぽこにも登場した金長だぬきと、六右衛門だぬきの悲しいお話)漫画家の水木しげる氏によれば、徳島は妖怪の宝庫らしいが、すべて「タヌキじゃ」で済ませてきたらしい。う、ありえる・・・。