すずしろ日誌

介護をテーマにした詩集(じいとんばあ)と、天然な母を題材にしたエッセイ(うちのキヨちゃん)です。ひとりごとも・・・。

悪年(わるどし)

2011-05-21 21:26:36 | うちのキヨちゃん
 この辺りの言葉で「わるどしがよる」という言葉がある。もしくは「わるどしをよせる」。歳をとって性格が悪くなる、気難しくなる・・・とでも言えばいいのか。
 最近のキヨちゃんはまさしく「わるどしがよった」と思うことがある。
 今日、親戚のおばさんから朝食後に電話があり
 「美味しい心太があるから取りにおいで。」
と言ってくれた。キヨちゃんに話すと
 「お墓参りもしたいし、一緒に行く。」
と言う。
 あんまり待たせても悪いので、すぐ出ようかと話すと
 「お土産に豆でも引いてくる。」
と言う。それなら・・・と、その間にクイックルワイパーで掃除して、ゆっくり歯磨きしながら新聞に目を通していた。
 と、キヨちゃん
 「何しよんで。まだ歯磨きよんかえ。」
・・・いや、キヨちゃん待ちです。
 それから車でリュウも連れて出かけた。おばちゃんの家は庭までくるまが入らないので、いつも家のすぐ近くに止めて行く。ところがキヨちゃんが
 「墓参りに行きやすいように、下の道まで車を移動してそこから歩こう。」
と言う。山道で方向転換するために、一旦山を登る必要がある。
 「もう、もう少し早めに言うてよ。手前に道あったのにぃ。」
とブーたれながら方向転換。で、目的地に着くと
 「母ちゃん、歩くのたいそい(面倒くさい)。一人で行って。」
などと言う。
 「母ちゃんがここへって言うたんでえ。ほなけん、上に車置いといたら良かったのに。愛想なしじゃいかんけん、行こうや。」
 私がそう言うと
 「偉そうに言うな。親を親とも思わん!」
ときた。
 「休みの殆ど母ちゃんに使いよんのに、何なほれ!ほんなら、一人で帰ったらわ。」
 売り言葉に買い言葉だ。一瞬本当に親戚に放置して帰ろうかなどと、大人気ない意地悪が脳裏を掠めた。
 まあ、しかしこんなやりとりの後でも、テレビを観て一緒に馬鹿笑い出来るのが「親子」のいいところではある。
 キヨちゃん、あなたは姑にならなくて本当に良かったね。ま、私も嫁にはなってなくて良かったのかも(涙)。


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コメント (5)
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