すずしろ日誌

介護をテーマにした詩集(じいとんばあ)と、天然な母を題材にしたエッセイ(うちのキヨちゃん)です。ひとりごとも・・・。

介護の現場は色々あります・・・

2012-07-24 19:18:15 | ひとりごと
 今月、元々は仕事が少ない予定だった。何しろ担当様が減っている上に、定期的な計画更新の予定が少なかった。
 そして、いつもなら介護認定調査が結構来るのだが、同じ人が調査してはいけないとの事で、自分の担当、担当でないに関わらず他の事務所に回ったのである。
 それが、月末を前にして一気に色んな事が起きて来た。まず、滑り込みで新規の担当様が増えた。これは有り難いのだが、急にであり仕事が間に合わない。その上、増えた分施設に入所したりで減った人もあり、実質プラスマイナスゼロである。そして、定期以外の計画変更が、月中を過ぎてから幾つか増えた。
 電話での相談。これも、自分の仕事に関係あろうがなかろうが、とりあえず対応するのであるが、何故か時期が重なる。
 そして、いろいろあったこと。
 ①老々介護の、介護者のほうが倒れる。担当様は緊急ショートステイに入ったが、その後の受け皿がない。そもそも、ご本人が緊急以外の入所を納得していない。介護者の回復を待つ間どうするか、ご家族と相談。でも、奥様はどうしても自宅で看たいと言う。
 家族は協力したくても、それぞれ家庭が県外であったり、それぞれ病人を抱えていたりする。せめて、介護ベッドを入れるとか、介護しやすい環境を整えるとか、サービスを増やすとか・・・と色々検討。奥様は自分の思いと担当様への思いと家族への思いで、行き詰まり「貝」になってしまう。とにかく、今までどおりでいきたい。だめなら二人とも何処かへ放ってくれ・・・と言う。
 「倒れるまで頑張る。」
という奥様に当然子供たちから
 「今倒れたからこうして集まって・・・。」
と突込みが入る。
 ・・・・結局、家族が時間をかけて説得し、介護しやすい環境を整えるまでにはいたる。
 ②心配性の担当様。夜中の22時半。私の家の電話がなる。田舎の事で、こんな時間に家の電話が鳴る事はない。あるとすれば、親類か近所の不幸ごとである。一気に緊張が走って電話を取る。
 「もしもし、老人ホームにお勤めのすずしろさん?」
・・・、担当様である。当然個人の携帯番号は知らず、家の電話も知るはずがなく、おそらくこの時間同じ地区の同じ名字に何軒かかけての事であろう。
 「どうしました?」
 「酸素の機械が壊れた。帝○に電話して。」
 ・・・・。
 「ごめんなさい、今家だし、電話番号分かりません。(そもそも、帝○と私の会社は無関係であるが、たまたま会社には書いてはある)。奥さんと代わってくれますか?」
 奥様に代わってもらう。幸い調子が悪いのは携帯酸素のほうで、据え置き型は動いているという。それならば呼吸に問題はなく、そちらでしのいでもらうように言うが、本人が不安がって言っても聞かないという。
 「帝○の電話番号は分かったんじゃけど、土日は緊急でも電話するなと書いてあるんよ。」
 ・・・。わざわざ、そんなひどい注意書きをするとは思えなかったが、とりあえず据え置き型でしのいでもらうことにした。
 翌朝、6時半電話。
 「酸素の機械壊れたんじゃ。来て。」
 「分かるかどうか自信ないですけど、とにかく出勤したら伺いますから。(断っておくが、私が携帯酸素を修理できるはずも無い)。」
 出勤の準備をしていると、7時半、携帯にデイサービスのスタッフから電話。
 「電話あったで?今呼ばれて来とる。」
・・・あ、先客あり。待てなかったのね私を。どうやら、彼の家にも夜と朝に電話があり、行って見たら何故か直っていたらしい。
 「ほんでも、息せこいんかもしれんけん、もし行くんなら、デイにパルスオキシメーターあるけん、計ってあげたら。」
 優しい彼は早朝呼び出されたにも関わらず、私にそう提案した。
 それから訪問。奥様の言うひどい注意書きは
 「緊急時は土日に関わらずお電話ください。」
であった。さもありなん。カレンダーの裏に、でかでかと転記する。とうの担当様はお疲れで眠っていた。幸い血中酸素は98%あったので、心配ないですと伝えた。

 他にもこんなそんなで、ものすごく仕事をしているという実感があるのだが、その実、通常業務が全くこなせていない。
 今日休みだった私は、不安なので昨日は21時まで残業した。しかし・・・間に合うのか?今月。

*うっすらと出ていた虹。見えるかな?


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コメント (2)
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