すずしろ日誌

介護をテーマにした詩集(じいとんばあ)と、天然な母を題材にしたエッセイ(うちのキヨちゃん)です。ひとりごとも・・・。

19歳2カ月

2018-03-06 21:06:36 | ひとりごと
 3日前からくろべえの声が、
 「ニャー」
から、
 「ビエ~」
となった。風邪でも引いたかな・・・と思っていたが、いつの間にか声は治っていた。
 ところが昨夜、夕飯にしようかと家族が集まった居間で、くろべえがよろめいた。後ろ足が利いていない。足に力が入らず、上手く歩けず横に転倒する。
 「くろべえ、おかしい。」
くりりんに運転して貰って、夜間診療に向かった。
 脳の検査まではしなかったが、血液検査、レントゲン、エコー検査の結果、神経系では無いらしいという診断。腎臓は悪いが、この前から急に悪化したと言う事もない。ただ、高齢猫にありがちな骨の変形が観られた。後ろ足の付け根、尻尾の所。普通にしていて痛みは訴えないが、医師が可動域などを調べるために動かすと痛みがあったとの事。関節もおそらく痛めているだろうと言う。
 少しずつ、高い所に登れなくなったりしていたが、急激に来た。認知症があるのか、調べれば脳にも異常があるのか、とにかく徘徊したりひたすら食べる。
 食べ方も今までゆっくり舐めていたチュールを、袋ごと引きちぎるように噛んでしまう。胃の中に異物があると言われたが、もしかしたらそういう物を飲みこんでいるのかもしれない。
 とりあえずサプリメントを貰って来た。しかし、昨夜は暴れて眠らず、キヨちゃんも寝ていない。
 今朝、くろべえは後ろ足を引きずりながら歩いていた。昼間くろべえを縁側で日向ぼっこさせていたら、縁側から転落して頭を打ったとキヨちゃんから報告を聞く。
 「死んだと思った。母ちゃん泣いた。」
 もう飛びあがる事も跳び下りる事も出来ない。そして、うまくしゃがめないので、きっとおしっこに濡れてしまうのか、すごく臭う。それで入るので、炬燵も異臭がして、今全部洗濯している。
 体力が心配なので、くろべえは洗えない。蒸しタオルで拭いたがそれでは臭いが落ちない。が、仕方が無い。
 「くろべえいないと寂しい。」
とキヨちゃんは言うが、昨夜寝ていないのでくろべえは離れに連れてきた。
 しかし、くろべえもキヨちゃん恋しと徘徊がやまらない。可哀想だが、疲れるまで待つ事にした。
 さっきまで壁を掻いたり暴れていたくろべえも、今ようやくベッドで横になった。
 17~8年は家に来て経ったかな・・・と思っていたが、動物病院のカルテには19年2ヶ月と記されていた。そんなに経ったか・・・。
 父と仲良く過ごして、父を見守って、父を見送ったくろべえ。今キヨちゃんを見守っているが、流石にキヨちゃんの歳を追い越して、今キヨちゃんに見守られている。
 少しでも元気で、少しでも長生きしてね。お願いだから。

     

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コメント (2)
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