以心伝心？はたまた？？

　うちのキヨちゃんに限らず、「お母さん」というものは子供の心が読めるのか、不思議と食べたいものが出てくることがある。
　子供の頃は勿論だが、大人になってもそういう事がよくあった。以前親友ナースがまだ再婚する前の話である。彼女は当時時々私の家で食事することがあった。子供も手を離れ、仕事帰りに一緒に家でご飯という流れであったが、ある日二人で話をしていた時に、
　「何かカレーが食べたいな。」
と彼女が言うので、
　「今日食べにおいで。絶対カレーやから。」
と誘った。半信半疑の親友ナースを連れて帰ると、どんぴしゃ夕飯はカレーだったのだ。
　偶然と言う事もあるが、キヨちゃんはよくこういう「奇跡」を招く。しかし、困ったことにこの「以心伝心」は食べたい夕飯だけに限らず現れるのである。
　それは食材である。使いたい食材がかぶってしまうのだ。今までは、
　「ま、いっか。」
だったのだが、主婦となった今はちょっと困る。
　仕事から帰りながら車の中で、くりりんのお弁当に明日はゴボウ巻きを作ろう・・・と思っていたら、夕飯に煮しめに変わっている。
　今度は薄切り豚肉でミルフィーユカツを作ろうと思っていたら、鍋になっている。お煮しめを作ろうと思っていたコンニャクは、まさしく煮しめになっていたので、それはそれで良かったりするのだが、とにかくかぶると段取りが狂う。
　そして、かぶらない場合も困るのだ。何故だかお分かりだろうか？
　明日、焼こうと準備してあった「しゃけ」が見つからないと思ったら、キヨちゃんが使わないので冷凍されている・・・なんてことが起こるのである。
　これについては以心伝心でないのだ・・・。


＊昨日のお弁当。サンドイッチにしてみた。カツサンド、海苔チーズ、ゆで卵、ハムきゅうり。



＊そして、今日のお弁当。キヨちゃんに再冷凍されたシャケ。



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