沖縄防衛局は12日、県と政府の集中協議のために1カ月間中断していた名護市辺野古の新基地建設に向けた海上作業を再開した。7月の台風で撤去したり、流されたりしたフロート(浮具)などを設置した。翁長雄志知事は14日に辺野古沿岸の埋め立て承認取り消しを表明する方針で、行政手続法の聴聞に準じた意見聴取を防衛局に実施する。沖縄県と政府の攻防は最大のヤマ場を迎えた。
 防衛局は12日午前、「集中協議、さらに県の立ち入り調査が終了したことから作業を再開した」と発表。埋め立て本体工事の着手に向けた実施設計と環境保全対策に関する協議を再開する通知書を県に発送した。
 キャンプ・シュワブ沿岸では午前6時40分ごろ、作業員が小型船や海上保安庁のゴムボートをクレーンでつり上げ、海上に配置する作業を始めた。同7時50分ごろには、オレンジ色のフロートをクレーンで海に運び出した。
 船に乗った作業員らがフロートを引っ張り、臨時制限区域を示す形に整えた。ボーリング調査は全24地点のうち、5地点が残っている。来週以降、大型作業船やスパッド台船を搬入し、掘削作業を再開する。
 作業を阻止しようと、カヌー10艇以上が現場海域に近づき、緊迫した。キャンプ・シュワブのゲート前には約180人が集まり、デモ行進などで、抗議の意思を示した。
 県と政府の集中協議は8月10日から9月9日までの1カ月間で計5回開かれ、互いの主張は平行線のまま、決裂した。菅義偉官房長官は作業再開を通告し、翁長知事は「あらゆる手法で阻止する」と宣言していた。