TABI天使日記

天使になったカナダのアジリティ犬と、ママ・パパの日常

犬と楽しく暮らすために

2001-09-02 12:19:30 | インポート
先日、日本ジャック・ラッセル・テリア保存会の方から丁寧なメールをいただいた。

映画やテレビの影響で、日本でもJRT(ジャック・ラッセル・テリア)の人気
が上がっているという。愛らしい容姿と利発さ、活発さが魅力の犬で、私も
とても好きだ。
だが、JRTはvermin hunting、つまりキツネ・穴グマ・ネズミなど害獣を狩る
犬として繁殖されたもので、現在も故国では現役狩猟犬として活躍する、
バリバリの働き者である。飼い主の足元でおとなしくしている愛玩犬ではない。
そうした背景をよく知らずに飼ってしまい、犬も人間も共に不幸になっている
ケースが増えているという。

この会は、JRTに関する正しい情報を伝え、この犬種の特徴をよく理解した上で
飼い主と犬が共に楽しく暮らせるよう啓蒙活動を行っているそうだ。
<A HREF=http://www.jjrtf.com/>サイト</a>を拝見したが、JRTについての情報が豊富で
オンライン飼育判定などもあり、JRTを飼おうと思っている人や飼っている人に
必見の内容だ。

ここで会員に発行している会報誌に、うちのサイトの犬トレーニングに関する
記事を転載したい、というのがメールの内容であった。
私の拙文が、こんな立派な会の会報に載ると思うと恥ずかしい。
でも、読む人に少しでも参考になり何かの役に立つのならとてもうれしいし、
訓練学校で一生懸命学んだ甲斐があったというものだ。

早速、掲載記事の載った今月号をオンラインで送っていただいた。
私の記事の他にも、レスキューされたJRTのことなどいろいろ載っていて、
楽しく読ませていただいた。

ウェブサイトを管理していると、こんな思いがけない出会いがある。
なんだかウキウキして過ごした一日だった。


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老いの恐怖

2001-09-02 05:13:03 | インポート
「庭の木がね、盗まれるんですよ」
と、Z婦人が切り出した。

百合の花が満開できれいなので見に来ないか、と誘われて彼女のうちへ行った。
彼女が丹精こめた庭の花々は、夏の陽射しの中で甘い香りを放っていた。
ガゼボでお茶とお菓子をいただきながら、時々訪れる小鳥のさえずりを聞いた。

Z婦人は、70台半ば。白髪をきれいにセットして、とてもおしゃれな方だ。
彼女の夫は10年以上も前に亡くなり、子供たちも独立してよそに住んでいる。

彼女によると、ここ一、二年、朝起きると庭木が引っこ抜かれて消えていること
があるという。今年はさらに、草花も被害にあっているのだそうだ。
花盗人は警察に届けても駄目なので、泣き寝入りだ。
園芸をする人なら、一生懸命世話した花木が盗まれたらどんなにくやしいか、
よくわかるだろう。

しかし。
彼女の庭は、2mの塀で囲まれている。大きなスコップを持って、これをよじ登
って侵入し、大きな庭木を掘り起こし、かついで逃げる?家人に気づかれぬよう
音もたてずに?
彼女の庭は、10mX25mほどの狭さ。庭でドタバタしたら、彼女どころか
隣近所にも聞こえるはずだ。

「それにね、この頃は冷蔵庫の食べ物もなくなるんですよ」
と、彼女は続けた。

これは明らかに痴呆の症状だ。
被害妄想がひどい。

私が老いの恐怖を感じるのは、こんな老人に会ったときだ。
女性はよく、白髪や目じりの皺を見つけて老いを感じるというが、そんな外見
の変化など、心の変化に比べたら小さいものだ。

今後、彼女の痴呆は進む一方だろう。
そしてそれは、30年後、40年後の自分の姿かもしれないのだ。

去り際、またいらしてね、と手を振る彼女に、
「今度うちにもいらしてください。庭の花をおわけしますよ」
と約束した。それが少しでも慰めになるのなら、と思いながら。


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