TABI天使日記

天使になったカナダのアジリティ犬と、ママ・パパの日常

A Short Stay in Switzerland

2009-10-13 14:01:08 | インポート
こんな便利なものを利用しないテはない。

不治の病に侵され体の自由を失った初老の英国人女医が、自分の意思でスイス
にある自殺幇助クリニックへ出向き自ら命を絶つという実話にもとずいている。
末期患者の自殺幇助が法律で許されているのは今のところ、他にもオランダ、
ベルギーやアメリカのオレゴン州があるが、全てその地に居住している人で
なければならず、規則も大変厳しいそうである。そこいくとスイスは太っ腹
で、旅行者でもそのクリニックが認めれば死なせてもらえるのである。
お年寄りがツアー組んでなだれこむかというと、まあそこまで簡単ではない
みたいだが。

自殺幇助については当然賛否両論あり、不毛な議論におちいるだけだ。
だが、本当に重い病気を経験したり、家族が助からない病気で苦しんで苦しんで
苦しみ抜いて死ぬのを看取った人ならば、このクリニックへ片道の旅をする
人々の気持ちがよくわかるだろう。延命治療というのは、必ずしも患者本人
のためにあるのではない。

アメリカでは病院は完全なビジネスであるから、延命や緩和ケアのような利益
につながるほうをむしろ良しとし、安楽死は今後もなかなか認められないの
ではないか。オレゴンは非常に発展的といえる。カナダは逆に、わりと早い
うちに安楽死がどこかの州で認められるような気がする。どうせ見込みのない
病人に、国のお金で治療を施すよりも、早期に引導を渡した方が国の財政に
とっては好都合だからだ。

ところで件のクリニックの近くの湖で、このところ人骨がゴロゴロ流れついて
苦情になっているとか。この映画のように家族と一緒にスイスに飛んで、
帰りは火葬したお骨を家族がちゃんと持ち帰ってくれるケースばかりでない
のだ。誰にも言わずひっそり一人で死にに来た人のお骨は、引き取り手がない
から湖にまくしかない。それで骨だらけ、水質汚染につながっているという。
う?ん、自分の最期を決めるのはいいけど、死んだあとまで他所さまに迷惑
かけるのはいかがなものか。


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