TABI天使日記

天使になったカナダのアジリティ犬と、ママ・パパの日常

母というもの

2012-07-22 09:08:42 | カナダ話題
日本ではあまり聞かないがカナダやアメリカではよく話題になる病気に、meningitis(髄膜炎)がある。

幼児から高校生・大学生の間で、これにかかって死んだり助かっても後遺症が残るケースがあるらしい。私は日本で、学校の同級生でこれのために死んだり入院したお友達というのは一人もいなかった。カナダに来て、初めてこの感染症が頻繁に起きていることを聞かされ、ビックリした。

これは非常に感染率が高く、また発症から短期間(24時間以内)に死亡することが多い怖い病気だそうで、私は過去二十年間に何度も子供の死亡例を周囲で見聞きしてきた。カナダでこんなに多いのに、日本ではあまり聞かないのは何故なんだろう?

今日も、大学生の息子を失ったばかりという母親に会った。
学位取得を一ヶ月後に控え、卒業式をワクワクして待っていた彼は、前日までピンピンしていたのに翌日には緊急入院先の病院で亡くなったという。

彼女は、息子が死んだのはカナダの医療制度のせいだと言う。
meningitisのワクチンがあるのに高校生や大学生には接種されてない。親が自分の子供に接種を希望した場合、州政府の医療保険ではカバーしないので、自己負担になる。「だから、あの子は死んだのよ。政府に責任がある」と、彼女は言う。

それと、カナダの大学の多くが諸外国から留学生を受け入れているが、「そういう生徒たちがいろんなウィルスやバイキンをカナダに持ち込むから、うちの子がそれに感染したのよ。これは政府が取り締まるべきだわ」と。

そして、この無念を政府に訴える運動を始めた。

う~ん…

二十年以上も手塩にかけて育てた息子が、急な病で亡くなった悲しみは大きいだろう。
しかし、それを誰かのせいだと突き詰めたところで…

ま、私が何を言ったところで「アンタには子供がいないからわからない」と言われるのがオチ。
私は自分の愛犬を自分の子供のようにかわいがってるが、「犬と子供じゃ違うでしょ!」と怒られるし(苦笑)。

人間、どれだけ努力しても、どんなに注意しても、ガンガンとワクチンを打ち続けても、死ぬときは死ぬ。meningitisで死ななかった大学生だって、酒飲んでドラッグやって頭がラリッたまま高速を100キロ以上で飛ばし、反対車線に突っ込んで激突死するかもしれない。もうこれは、運命としか言いようがない。

と思うんですが。

あ、とろこで関係ないけどこのヨーキーは、飼い主とおそろいのハーレー・デビッドソンの帽子と皮ジャンで決めまくってます。かっくい~。




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