夫婦喧嘩をして、頭を冷やすために私は外へ。
夜の十時を過ぎ、新月に近いからあたりは暗かったが、あてもなくどこまでも歩いた。TABIのご飯用のお肉を解凍しなきゃならないことをふと思い出し、近所の小学校の校庭を横切って自宅へ。
バックヤードへ通じる門から入って、裏口から中へ入ると、TABIパパが手招きする。小さい声で「あの子にこんな思いを二度とさせるな」と言って指差すむこうには…
玄関先が見下ろせる窓に陣取って、じっと外を見張るTABI。
心配して、私が帰るのを待っているのだ。
自分の子供のころを思い出した。
四歳くらいだったろうか。
父と喧嘩した母は、実家へ帰ってしまった。
私は、門の外に立って暗くなっても母が帰るのをじっと待っていた。
ごめんね、TABI。
心配させて。
TABIは、尻尾をふりふり。
夜の十時を過ぎ、新月に近いからあたりは暗かったが、あてもなくどこまでも歩いた。TABIのご飯用のお肉を解凍しなきゃならないことをふと思い出し、近所の小学校の校庭を横切って自宅へ。
バックヤードへ通じる門から入って、裏口から中へ入ると、TABIパパが手招きする。小さい声で「あの子にこんな思いを二度とさせるな」と言って指差すむこうには…
玄関先が見下ろせる窓に陣取って、じっと外を見張るTABI。
心配して、私が帰るのを待っているのだ。
自分の子供のころを思い出した。
四歳くらいだったろうか。
父と喧嘩した母は、実家へ帰ってしまった。
私は、門の外に立って暗くなっても母が帰るのをじっと待っていた。
ごめんね、TABI。
心配させて。
TABIは、尻尾をふりふり。