おかしな日本語が、急速に増加しつつある今日このごろ。
昔、担任の先生が「このごろの若い人の言葉遣いはおかしい」と言って
嘆いていたことを思い出す。私も年をとったということだろうか。
小学校のときの先生は、お茶の水を首席で出た才媛で、言葉遣いに厳しかった。
「味噌汁をおみおつけと呼ぶのは正しくない。漢字で書くと、『御御御付け』
になるからだ」と叱られたものだ。高校にもお茶大首席の先生がいらして
生徒の言葉遣いの間違いを指摘しては、正しい使い方を指導してくださった。
お茶って、伝統的に言葉に厳しいのかしらね?たんなる偶然か。
今日もまた、目障りな日本語に遭遇して気分が悪い。
「お亡くなりになる」だ。
私は国文出ではないので、私の直感でしかないのだが、これは正しくないと
思う。「亡くなる」は「死ぬ」の婉曲表現で、丁寧語でもあるので「お」は
付ける必要はない。また「亡くなりになる」とはなんたる日本語であるか。
「亡くなる」で充分だ。しかも、だ。このケースでは亡くなったのは人間では
なく、なんと動物なのだ。徳川五代将軍の時代じゃあるまいし、動物に敬語を
使ってどうする。生類を憐れむのも限度がある。まあ個人的なメールとかなら
ジョークでこういう言い方するかもしれないけど、ニュース記事でこんな書き方
して、編集長とかチェックしてないのか?
ま、言葉というものは変化していくからね。
正しいとか正しくないとか薀蓄たれてる間に、日本語はどんどん新しいものに
なっていく。