暑い、暑い、暑い。ニュースでも70年ぶりに最高気温が更新されたと言っている。40.9℃暑いはずだ。伊勢丹の中でも冷房が聞いている所と、利かない所がある。私が今年出店している所は、全然冷房が効かなくて一向に涼しくならない。我慢できず、近くの家電売り場で小さな扇風機を買い込んで来た。これで少しは涼しくなった。
おかげ様で、暑い中にも関わらず、二日目も順調な売り上げで、リピーターの方が沢山来てくださる。
今日は朝起きて、6時前にホテルを出発。伊勢丹方面まで進み、新宿御苑に沿って東に新しいルートの開発である。いつもであれば明治神宮方面に行くのであるが、今日は緑に沿って、御苑から外苑に。
東京にはまだまだ、緑がある。ビル街を歩くときは、人工的な建造物ばかり続くと直ぐ飽きてしまうのだが、少しでも緑があると気持ちが良い。生まれて初めて「国立競技場」を見た。私達世代にとっては昭和40年の東京オリンピックは人生の中でも記憶に残る大きなイベントであった。
当時はまだ、白黒テレビがふっきゅうして、まだ近所ではカラーテレビなんて見たことも無かった。テレビしか娯楽が無い時代、国中が東京オリンピック一色に染まっていた。マラソンのアベベ、円谷。柔道のヘーシング。黒い弾丸ボブ・ヘイズ、バレーの東洋の魔女、水泳ではショランダー、体操のチャフラフスカなどなど‥‥。40年以上経った今でも思い出す活躍した人たちの名前。よほど、印象が強く残っているのだろう。
戦後20年を過ぎて、日本が高度経済成長期に入り、世界に復興された日本を見せる国家的イベントであった。今の中国がこんな時期なのかも知れない?
国立競技場を過ぎると神宮球場があった。テレビで神宮球場の名前は良く聞いているが見たのは今日が始めてである。球場を過ぎると青山通りに出た。そこは見覚えがある景色で。
そうだ、6,7年ほど前、青山の伝統工芸品センターに竹細工を教えに来たときの場所であった。断片、断片を知っていた地区が少しずつ朝歩きで繋がってきた。いつも、地下鉄で移動をしているので駅から出たあたりはわかるのだが、やはり、歩いてみると、点と点が始めて結びついていく。
最後に面白い物を見かけた。良く、浮浪者の人が自転車の荷台に山のように空き缶を積んでいるのを見かける事があるのだが、彼らも生きていくうえで商売しなくてはなら ず、朝6時頃元締めがトラックではかりを持って買い取りに来るようだ。いくらになるのか?わからないが、台車の上に空き缶を乗せてトラックの回りに集まっている。親方がはかりの上に空き缶を乗せ、支払いをしていた。
彼らは汚い格好をしているが、やはり個人経営者なのだ。時間を決め、商いをして、昼間は公園や街中の空き缶を集めて回る。ネクタイこそしていないが、真面目に働いている。人を騙して、お金しか見えない奴より、ずっと人間的である。