雛飾り不意と鳴りだすオルゴール

我家は9人の大家族
そのうち女子は6人である
雛祭に毎年にぎやかに雛飾りをしていたが
娘も孫も忙しく
年老いたワイフだけがいそいそしている
今年は飾っても娘も孫も覗くこともなかったようである
仕舞う時に突然にオルゴールが鳴りだした
雛人形が少し不満げに
話しかけてきたかのように感じた

我家は9人の大家族
そのうち女子は6人である
雛祭に毎年にぎやかに雛飾りをしていたが
娘も孫も忙しく
年老いたワイフだけがいそいそしている
今年は飾っても娘も孫も覗くこともなかったようである
仕舞う時に突然にオルゴールが鳴りだした
雛人形が少し不満げに
話しかけてきたかのように感じた
発表 2017/2/23
【雛祭】 ひなまつり
◇「雛」 ◇「雛遊」 ◇「ひいな」 ◇「初雛」 ◇「内裏雛」(だいりびな) ◇「土雛」 ◇「紙雛」 ◇「雛飾る」 ◇「雛菓子」 ◇「雛の灯」 ◇「雛の客」 ◇「雛の宴」 ◇「雛の宿」
3月3日、桃の節句。女児のある家で幸福・成長を祈って雛壇を設けて雛人形を飾り、調度品を具え、菱餅・白酒・桃の花などを供える祭。雛遊び。雛人形。雛の燈。ひひな。
例句 作者
旅人ののぞきてゆける雛かな 久保田万太郎
嫁せし子の雛が眠れる天袋 小岩井清三
東西に嫁して姉妹や雛飾る 石 昌子
誰をおもひかくもやさしき雛の眉 加藤三七子
いきいきとほそ目かがやく雛かな 飯田蛇笏
裏山の日暮が見えて雛祭 齋藤愼爾
雛の間の更けて淋しき畳かな 高浜年尾
次の間の雛の客となりにけり 角川春樹
かにかくに飲食雛の夜となりぬ 河合未光
箱を出て初雛のまゝ照りたまふ 渡辺水巴