死火山屋島菜の花どきはかもめかもめ 兜太
昭和57年、猪羊集より。
屋島といえば、源平の合戦のあった壇ノ浦を
眼前に見えるという観光地のはずである。
私も小さい頃行ったことがあるが、
小高い丘のような山で、
死火山なんていう山ではない。
「菜の花どき」というのだから、
春、霞がかかっているのだろうか?
死火山と言えば以前に鑑賞した
死火山に煙なく不思議なき入浴
が思い出される。
この句は、作者が戦地を思い出して入浴をしている。
この句と同じ戦争を下に引いているのではないだろうか。
瀬戸内海を一望でき、
壇ノ浦の歴史を刻む景勝地、
屋島に来て作者は海を見ると、
やはり、トラック島を思い出してしまうのであろう。
その心象を造型してく眩しく菜の花の咲いている屋島でも、「かもめかもめ」
とやはり、兜太さん自身、冬の海に漂うかもめなのであろう
かもめかもめと重ねることによって、菜の花とも重なり、
うららかな春の駘蕩感の中に、
また戦争の体験が蘇ってくるのである
そこに一層、深層の闇があるように思います。
昭和57年、猪羊集より。
屋島といえば、源平の合戦のあった壇ノ浦を
眼前に見えるという観光地のはずである。
私も小さい頃行ったことがあるが、
小高い丘のような山で、
死火山なんていう山ではない。
「菜の花どき」というのだから、
春、霞がかかっているのだろうか?
死火山と言えば以前に鑑賞した
死火山に煙なく不思議なき入浴
が思い出される。
この句は、作者が戦地を思い出して入浴をしている。
この句と同じ戦争を下に引いているのではないだろうか。
瀬戸内海を一望でき、
壇ノ浦の歴史を刻む景勝地、
屋島に来て作者は海を見ると、
やはり、トラック島を思い出してしまうのであろう。
その心象を造型してく眩しく菜の花の咲いている屋島でも、「かもめかもめ」
とやはり、兜太さん自身、冬の海に漂うかもめなのであろう
かもめかもめと重ねることによって、菜の花とも重なり、
うららかな春の駘蕩感の中に、
また戦争の体験が蘇ってくるのである
そこに一層、深層の闇があるように思います。
参照 http://www.shuu.org/newpage24.htm