快気分析

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仕組みとアプローチ -  新耐震基準の弱点3 基礎ごと傾いてしまった建物は設計通りの耐震性がなくなる事が殆ど

2024-01-29 18:09:04 | 火山 地震 津波 
 令和6年能登半島地震では液状化や地割れなどにより、建物が基礎ごと傾いてしまったケースが多かったようです。
 建物が基礎に対して垂直でも基礎そのものが傾いてしまうとどうなるか、それは単純で建物が鉛直に建っている状況ではなくなります。
 そうすると設計上の耐震性の前提である地震波が水平ではなく斜めになるわけで、こうした地震波が仮に水平でも建物にとって水平でない地震波に対しては設計通りの耐震性は期待できません。
 また例えば建物内の機器は家具や人などが傾きによって下になっている方に荷重が偏在してしまったり、壁面に荷重が想定外にかかったりします。
 こうした状況の中で強い地震が来ると設計通りの耐震性は期待できないケースが多くなります。
 また偏在した荷重により局所破壊が発生し、そこがトリガーとなって破壊の連鎖による拡大破壊、場合によっては全体破壊に至るケースも中にはあるかと考えられます。
 建築物は自動車やトレーラーのようにある程度の傾きを前提に耐震強度設計されているわけではなく、更にそもそも傾いた建物の中に長時間いると平衡感覚に影響して気持ちが悪くなったりするので、傾いた建物と言うのは床を元に戻さない限り使用するに値しません。


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