快気分析

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仕組みとアプローチ -  新耐震基準の弱点2 持続時間が限られた一度の大地震だけしか想定していない

2024-01-28 09:48:50 | 火山 地震 津波 
 今月21日の記事、サブタイトル「新耐震基準の弱点1 地震荷重は水平繰り返し荷重しか考えていない」と書いたのは地震波は通常1回だけの加速で終わる事は稀で、振動として揺れる時間が数十秒前後とかの事を示しています。
 この程度の繰り返しなら通常は「1度の地震」とみなす事ができるのですが、その地震が大地震でそれが複数回繰り返した場合について、新耐震基準は想定していません。
 ただ1回の大地震を想定して、それに対して耐震性を確保する考え方なので、例えば熊本地震では1回目の大地震で倒壊しなかった建物でも、建物の梁と柱の連結部が緩んで2度目の大地震で地震波がキラーパルスとなり倒壊したケースも有ったようです。
 これを「ゆれ疲れ」と言うそうですが、令和6年能登半島地震でも2007年の能登半島地震 ( Mj6.9)で建物の一部が緩んでしまい、更に2023年の能登地方地震(Mj6.5)で更に連結部が緩み、そして今回のMj7.4の大地震で倒壊したケースも多かったようです。
 また仮に地震が1回であっても地震の振動が数百秒以上とか続いた場合には、大地震が何度か繰り返すのと同じ状況になるはずので上記と同様に連結部の緩みなどで建物が倒壊するケースも想定できます。
 極端に言えば大地震に遭った建物は「使い捨て」に近い発想なのですが、実際には大地震が何度も繰り返しても、或いは長時間持続しても大丈夫なように設計、施工をしている事業者もある程度は存在しているようです。


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