快気分析

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仕組みとアプローチ -   九十九里浜に大量のハマグリが出現した事と黒潮大蛇行の崩壊 そして月齢と地震

2020-11-26 09:14:25 | 地震 津波
 今月11日頃から九十九里浜で大量のハマグリが打ち上っていたようです。
 「九十九里 大量 ハマグリ 打ち上って」とかで検索すると様々なニュースなどが出て来ます。
 これが大地震の前兆なのかどうか、と言う論議も有るようなのである程度の事を調べて分析してみました。
 結論から言いますと、「九十九里浜で大量のハマグリが打げられたのは大地震の前兆とは言えないもおの、地震のパターンがこれまでと変化する事に間接的に関係している」と思っています。
 今月15日は年間最大ではないもののそれに準じる大きな新月でした。
 そして今月11日はその前の長潮であり、その前日の10日あたりから干満差が大きくなり始める期間でも有ります。
 「別に年間最大新月かそれに準じる大きな新月なら毎年あるはずだから、ハマグリの打ち上げとは関係ないのではないか?」と当然のように疑問となるわけですが、実は今年は例年と異なるのです。
 それは先月30日に当ブログで記事にした通りで、黒潮大蛇行の終焉が顕著になって来たのが10月下旬と言う事です。
 では「黒潮大蛇行の終焉が顕著になって来るとハマグリの大量打ち上げとどう関係が有るのか?」ですが、次の事からその関連性はわかって来るような気がします。

引用開始(一部抜粋)

http://www.jamstec.go.jp/aplinfo/kowatch/?p=5686

蛇行している時
次に、黒潮が大蛇行していた2004年10日10日[2]の様子を見てみましょう(図2)。この時、黒潮は大きく蛇行していました。蛇行の北側には反時計回りの渦がしめています。この渦が大きくなったのが黒潮大蛇行であるとも言えるでしょう。渦の中心は海面が低くなっています。北半球の大気では低気圧の周りに反時計回りの風が吹くのと同じ物理です。水温も低くなっています。そのため、冷水渦(塊)とも呼ばれます。大蛇行に対応しているので、大冷水塊とも呼ばれます。

この冷水渦の北に沿って、関東から東海沿岸では、黒潮の一部が東から西に流れます。通常は西から東に流れる黒潮とは逆向きなので、反流と呼ばれています。この反流の影響で、関東から東海沿岸では海面が高くなります(図2)。

反流が発生することは、黒潮が蛇行すれば必ずしも珍しい現象ではありませんが(例えば2016/11/05号のS字蛇行)、黒潮大蛇行の時は長期間にわたって[6]同じ状態が続くことが影響を大きくします。海面高度が高くなっている時に、潮の満ち引きや、台風による風と気圧の効果が加わると[7]、沿岸で浸水するリスクが高まります。


引用終了

 つまり黒潮大蛇行が継続している間は海水面が高くなり、そしてそれは黒潮大蛇行が崩れたり終了すると海水面はそれに比べて低くなる、と言う事でもあります。
 つまり黒潮大蛇行が崩れたり終了するタイミングと年間最大新月に準じる大きな新月とその前後期間が重なったのが、今月11日にあたるわけです。
 では実際にどうなったのか?と言うのは潮位予測値が銚子や勝浦などについては有るものの、実際に潮位がどうなったかはまだ集計データが公表されていないようです。
 それでやや離れていますが、房総半島先端あたりの布良についてはそのデータがすでに公表されているので引用します。

引用開始 2件(一部抜粋)

http://www.data.jma.go.jp/kaiyou/db/tide/genbo/genbo.php?stn=MR&year=2020&month=10&G_HOUR=on&GRAPH1=on&GRAPH2=on&LV=DL#graph2

毎時潮位偏差グラフ 2020年10月 布良
注意
・ グラフの縦軸は潮位偏差、横軸は日付を示しています。
・ 品質管理を行った結果、確定後に異なる値を示すことがありますので注意してください。
・ 潮位偏差は、実際に観測された潮位(実測潮位)と予測値(天文潮位)との差のことです。

http://www.data.jma.go.jp/kaiyou/db/tide/sokuho/genbo.php?stn=MR&ym=202011&G_HOUR=on&GRAPH1=on&GRAPH2=on&LV=DL}#graph2
毎時潮位偏差グラフ 速報値 2020年11月 布良

引用終了

 画像は直接ご覧ください。
 これで見ればまさにドンピシャリかそれに近いですね。
 潮位予想値に比べて今月11日頃から数cmから20cm位まで低くなっています。
 これはつまり黒潮大蛇行の崩れや終了、或いはそれに伴って2次的に千葉県周辺の潮流や潮位の変化が有り、九十九里あたりでも潮位が通常よりも全体に低くなった、と言う事かと考えられます。
 ではどのような状況で千葉県周辺の潮流や潮位の変化したのかと言うとそれも大体掴めるデータが有りました。

引用開始(一部抜粋)

http://www.jamstec.go.jp/aplinfo/kowatch/?p=10516

11月13日までの黒潮「短期」予測 (2020年11月4日発表)

引用終了

 動画の所で房総半島南部や外房エリアで潮流の蛇行が移動しているのがわかります。

 以上のデータからおおよそ推定出来る事は、「先月17日の年間最大新月の時はまだ黒潮大蛇行の終焉がまだはっきりしていなかったものの、その後の先月下旬になって顕著になって来た為、その直接的か2次的影響で外房エリアの潮位が予想よりも低い状態が続き、ハマグリが弱ったか或いはより深い海へと移動しようとした」と言う事になるかと思えます。
 では「仮にハマグリがより深いエリアに移動しようとしたのなら、どして砂の上に出て来るのか?」ですが、それは「引き潮に乗って砂の上を転がりながらより沖に移動できる可能性が高いから」かと考えてます。
 その証拠と言えるのは「小さなハマグリは殆ど取り残されておらず、大きなハマグリが多く砂の上の取り残されている」と言う事実です。
 何故か?と言うと、「小さなハマグリは波にさらわれやすく、大きなハマグリは相対的に波にさらわれにくい」からです。
 小さなゴミは空中で飛んだまま落下しにくいのですが、大きなゴミは落下しやすいです。
 これは流体力学における法則です。
 と言うわけで九十九里で大きなハマグリが「砂に打ち上げられていた」と言うよりも「砂の上に取り残されていた」と考えています。
 そして黒潮の大蛇行が崩れるか、或いは終了すると、それに従って海流、潮流、湧昇流、温度、潮位などが変化するので特に海底地下を震源とする地震のパターンは変化して来る事が多いと考えています。
 しかしこれが大地震となるのかどうか、と言う所までははっきりとはわかりません。


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