チャップリンの黄金狂時代と言う映画がある。
この映画で、チャップリンは、ジョージアという女性のことを好きになる。
それで、チャップリンは自分の小屋のみすぼらしいベッドの枕のしたにジョージアの写真をおいて(入れて)いた。
あるとき、ひょんなきっかけでチャップリンが不在の時に彼の小屋を訪れたジョージアはチャップリンが彼女の写真を枕のしたに忍ばせていることを見つける。
そのときジョージアはその写真を見ながら、ひとを小バカにしたような笑い方をする。
あの乞食みたいなみすぼらしい身なりの男、私こと好きなんだわ。柄にもなく。というような感じで。
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あるお店に、僕が、なんとなくあの子感じいいなと思っている女の子がいる。
たぶん大学生だと思う。
ちょっと賢そうで、妙に落ち着いた感じがする。
お勘定をするとき、その子に 「さようなら」と僕は言った。
そうしたら、その子はちょっと僕のこと小バカにしたような感じで笑った。
あの おじさん、年甲斐もなく、たぶん私のこと好きなんや というような感じで。
女性のそういうひとを小バカにしたような笑いかたってひさしぶりに見たなと思う。
ああいうなんとも言えない笑顔を向けられると、なんというか、ちょっと自分の立場が下がったような気分になる。
不思議だなと思う。
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僕の家の近所のスーパーマーケットの買い物カートは二段になっている。
僕はいつもリュックサックを背負って歩いているのでスーパーマーケットに行くと、一つのかごにリュックサックを入れてそれをカートの下段に置く、 そしてもう一つの買い物かごをカートの上段に置く。
そして、カートの上段のかごに買うものを入れて、会計をする。
そして、下段のかごからリュックを取り出して、また、それを背負ってスーパーをあとにする。
そういう習慣になっている。
それで、僕がスーパーマーケットに行って、積んである買い物かごを2つ一度に取ろうとすると、僕の後ろからスーパーマーケットに入ってきた女性が、「ちょっと、買い物かご、2つとってはるんちゃいます?」と僕にいった。
「いいえ、これ、わざと、2つ取っているんです」と僕は言った。
そして、2つ取ったかごの一つにリュックを入れ、カートの下段にセット、残ったもう一つをカートの上段にセットした。
「これ、僕の独自の方式ですわ」と僕は言った。
「あ、そうですか、あほな おばちゃんのたわごとやと思ってください。おばちゃん余計なこと言いましたわ」と女性は言った。
「いいえ、どういたしまして」と僕は言った。
おばちゃんと自分で自分のこと自虐的に言っておられるけれど、多分50歳代前半くらいの感じで、僕より年下の方のように思う。
おばちゃんのたわごと と言われたときに、もっとそれに応じることができれば、会話が続いて、もっとその人と親しくなれるだろうに、その先が僕の場合続かない。
「いいえ、どういたしまして」で終わってしまう。
シャイなのか不器用なのか、よくわからないけれど、、、。
まあ、人生にはいろんな時期があるということなのだと思う。
それはともかく 一日いちにち、無事で健康に過ごせますように、それを第一に願っていきたい。