遺す言葉

つぶやき日記

遺す言葉 108 遠い夜汽車

2016-10-09 13:43:46 | 日記

          遠い夜汽車(2016.9.20日作)

 

   遠い夜汽車の汽笛が消える

   背中に冷たい雨が降る

   十日に一度逢うだけの

   恋がさよなら終わりをつげる

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   いつも逢うたび優しい人の

   匂いが仄かに残ってる

   コートの襟に頬うずめ

   帰る夜道は冷たく暗い

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   誰もいなくて淋しい部屋の

   扉を開ければただ一人

   ガラスをたたく夜の雨

   今度あなたが来る日を待つの

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   遠い夜汽車の響きも消えて

   夜更けのしじまが増すばかり

   心を濡らす雨の音

   夜は淋しく果てなく長い