この大騒ぎ ワクチン(2021.3.3日作)
ワクチンが来ない 足りないと大騒ぎ
輸入に頼る 頼りなさ
科学技術立国を標榜する この国 現在
日本の姿 いったい何故 ?
製薬会社の能力 努力不足 ?
科学者不在 ?
科学(化学)分野の最高賞
ノーベル賞 その受賞者を 近年
数多く排出する この国 日本
その国 日本で 人材不足 ?
製薬会社の能力不足 ?
考えられない
コロナ発症 一年 その間
この国 日本は 何をやって来た ?
この国の政治 政治家は いったい
何をやって来た ?
他国で実現 製品化している ワクチン
コロナワクチン それが何故
この国 日本 科学技術立国を標榜する
この国 日本で出来なかったのか ?
その気にならなかった ?
或いは なれなかった ?
その気になれない 何かがあったのか ?
その気になれない 何かが この国 日本 の
何処かに潜んでいるのか ?
隠れているのか ?
政治 政府 国会は いったい何故 その対策を
実行せず 漫然と 見過して来たのか ?
今 この国 日本
日本国内に於いては 総てが
衰退の 方向 方角へ と 傾斜している
かつての 次の世紀は日本の世紀 と 言われた
この国 日本 その面影はいったい
何処へ消えてしまったのか ?
何処へ行ってしまったのか ?
何処で道を間違え
踏み外してしまったのか ?
政治の貧困 それが原因 ?
多分 そうに違いない
政治の世界 この国を一つの国家 一つの国として
統治 統括する 政治 政府 国会 その関係者達
その者達の 力の無さ 能力不足 力量不足 その現実が
現在 この国 日本を覆っていて
総ての機能を停滞 麻痺させる それが 真実 多分
そうに違いない 政治の世界 只今現在
その世界を見渡し 見詰めてみても 誰一人
この国 日本を統治 統括する 最高責任者
総理の器 総理に 相応しい と思われる力を持った 人物 人間は
見当たらない 皆無の状態 この国 日本 日本の
これから先 未来へ向けての理念
理想を語れる人間 人物は 見当たらない この
悲惨 悲しい現実 これが今現在 この国 日本の置かれた状況
日本の姿 多分 恐らく この現実 この状況が
コロナワクチン その 開発現場 製造現場 にも
影を落としている に 違いない 外国製品
輸入に頼り 遅い 足りない 大騒ぎを
している現実 そこに 繋がるに違いない
科学技術立国 日本 この悲しい姿
これが日本の真実 日本の姿
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蜃気楼(4)
柚木はすぐに仲間の方へ戻っ行って会話に加わった。明子が返事をするいとまもなかった。
明子は柚木の誘いが強引だったとは思わなかった。返事も聞かずに柚木は傍を離れていってしまったが、それも、あの場合、仕方がなかったのか、とも考えた。
それでも、明子は迷った。柚木の言葉が何を意味するのか、おぼろげながらに胸の内には予感するものがあった。
明子の心にはそれでもまだ、柚木に対しての特別な感情は芽生えていなかった。柚木が実際には何を考えているのかは分からない事ではあったが、出来るならこの場合、柚木の前から逃げたいという思いが強かった。滝川裕子デザイナー養成所での勉強も順調に進んでいて、ようやく、面白さも分かり掛けて来ている時でもあった。
明子は本社へ帰ってからも柚木の言葉に対して悩み続けた。もし、このままあの言葉を無視して、柚木が待つ場所へ行かなかったら ?
そう考えるとだが、心が揺れた。柚木とはこれから以降も滝川裕子の仕事を通して、幾度も幾度も顔を合わせなければならなかった。その度に気まずい思いをしなければならないのかと考えると気持ちが滅入った。自分の申し出を無視された柚木が、今まで通りに快く明子の仕事に手を貸してくれるとは思えなかった。
明子はようやく決心すると兎に角、今回は、会うだけは会ってみようと考えた。
会社を出たのは午後六時過ぎだった。約束の時間までにはまだ、暫く間があった。それまでの時間を近くにある、M書店へ行って過ごす事にした。そうする事で今回、柚木と会う事が自分に取っては特別な事ではなくて、日常生活の中の一環にしか過ぎない事なのだと納得させたい思いだった。
日本橋を渡り、M書店へ行って二階に上がり、広い店内でファッション関係の書籍の並んだ前であれこれ、興味を引かれるままに手に取っては開いて様々なページに取り止めも無く視線を落としているうちに、時間は瞬く間に過ぎていた。気が付いた時には、十分程しか残っていなかった。
明子は大急ぎで階段を降り、M書店を出ると日本橋へ向かった。
既に薄闇の訪れていた街には華やかなネオンサインの光りがあった。
明子が日本橋のたもとに辿り着いた時には約束の時間を少し過ぎていた。
「御免なさい、遅くなっちゃって。少し時間が早かったので、Mへ行っていたら、あっという間に時間が過ぎてしまって、急いで来たんですけど」
柚木は橋の欄干に寄りかかって川面を見ながら煙草を吹かしていた。
「ううん、僕もほんの少し前に来たばかりで、五島さんの姿がみえなかったから、煙草を取り出して火を付けたところなんですよ」
と、穏やかな声で言った。
柚木は手にしていた煙草を橋の欄干に押し付けて火を消すと、
「滝川先生の所では御免なさい。驚いたでしょう、突然の事で」
と、言った。
「ええ、ちょっと」
明子も拘りなく言った。
「食事は済みました ?」
柚木はその場で言った。
「いえ、まだ」
「じゃあ、その辺で何か食べましょう」
柚木が言うと二人はそのまま銀座の方角に向かって歩き出していた。
「この辺は昼間は賑やかでも、退社時間が過ぎると途端に寂しくなっちゃうんですね」
明子は言った。
いつもの見馴れた光景だった。
「大きなビルばかりだから、働く人達が帰ってしまうと急に静かになっちゃって」
と、柚木も言った。
二人は先程、明子が時間を潰したM書店の前を過ぎ、向こう側のT百貨店の前も通り越して、銀座四丁目の方角へ歩いた。
銀座も三丁目近くへ来ると街も次第に人々の姿で賑やかになって来た。
二人は一軒の洋食のメニューの並んだレストランに入った。白いクロスの掛かったテーブルに向き合って腰を降ろすと柚木は上着のポケットの中を探り、煙草を取り出した。
店員が注文を取りに来た。
二人はそれぞれに自分の好みを頼んだ。
店員が去ると柚木は煙草を唇に挟んで、ライターを取り出し、火を付けた。
明子は改まってこうして二人で向き合うと、何時だったかの夜のようには寛いだ気持にはなれなかった。なんとなく堅苦しい気分が拭えなかった。
柚木に取ってもそれは同じらしかった。店内の天井辺りに視線を向けると吸い込んだ煙草の煙りを大きく吐き出した。
店内には小さな音量で音楽が流れていた。それが何なのかは明子には分からなかった。客の姿もそれなりに店内を満たしていたが、雰囲気は至って静かだった。その静かな中で柚木が何度か煙草を口に運んだ後でおもむろに言った。
「実は今日、お会いして貰ったのは、五島さんにお願いしたい事があっての事なんですよ」
そう言った柚木の眼差しが何時にも増して、真剣さと緊張の色に彩られているのが明子にも分かった。
その雰囲気を受けて明子もまた一層の緊張感に囚われて、なんと答えればいいのか分からなかった。 咄嗟の言葉が出なかった。
明子が迷いの中にいるうちに柚木は言葉を重ねた。
「お願いしたいって言うのは、実は、五島さんに、僕との結婚を前提に付き合って貰えませんか、って言う事なんです。僕自身、よく考えての事なんだけど、僕もそろそろ家庭を考えてもいい年頃だと思っているので」
明子は自分の予感に狂いはなかった、と思った。だが、明子に取ってはその話しは、素直にそのまま、「はい、そうですか」と、言えるものではなかった。明子には明子の立場も、考えもある。
「でも」
明子はためらった後に言った。
「わたし、滝川先生の養成所へ入ったばかりで、まだちょっと、結婚までは考えられないので」
柚木にもそれは分かっていたようだった。
「ええ、それは分かります。だから、すぐにっていう事ではなくて、ただ、それを前提に付き合って貰えませんか、という事なんです」
柚木は落ち着いた声で言った。
明子には返事の仕様がなかった。言葉に詰まっていた。
柚木は続けて言った。
「五島さんが滝川先生の養成所に入ったと聞いた時、何故だか僕は、何か大切なものが自分の手の中からこぼれ落ちていってしまうような気がしたんです。何故だろうと思ったら、五島さんの存在が僕の中で大きな位置を占めていて、ああ、そういう事かって始めて納得したんです。それで、せめて、五島さんに僕の気持ちだけでも、と思った訳なんです」
明子にはやはり、答える言葉が咄嗟には見つからなかった。
明子が黙ったままでいるのを見て柚木は言った。
「五島さん、僕が嫌いですか ?」
「いえ、そんな事」
明子は慌てて言った。
それは事実だった。柚木が嫌いな訳ではなかった。いつも快活にてきぱきと仕事をこなす柚木を賞賛の眼差しで見ている事もあった。
「じゃあ、約束だけでもしてくれませんか。勿論、今すぐに結婚だなんていう事ではなくて」
柚木が熱意を込めているのが分かった。
だが、明子の気持ちはそれでもまだ、動かなかった。自分の心のままに凍り付いていた。それを意識すると明子は、途端に自分自身を取り戻して、総てをはっきりさせて置きたいと思った。
「柚木さんがそう、仰って下さるのは嬉しいんですけど、わたし今、本当にデザインの勉強をしてみたいって思っているので、とても結婚なんて約束は出来そうにもないんです」
そう言うと明子は急に自分の気持ちの軽くなった事を感じ取っていた。これでよかったのだ、とその気持ちと共に思った。
「そうですか」
柚木は言った。落ち着いた言い方だった。そこには恨みの色も批難の色も 含まれてはいなかった。
「分かりました。人にはそれぞれ進みたい道もあるし、希望もあるので、無理な事は言えませんから。でも、今日の事はなしにして、これからも今まで通りに会って貰えると嬉しいんですけど」
柚木は言った。
「ええ、それは勿論。わたしの方からお願いしたいです」
明子は言った。
その夜、二人は食事の後、柚木の馴染みのバーへ行って少しの時間を過ごした後、別れた。
二
明子の毎日は時間に追われる毎日だった。
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takeziisan様
コメント 有難う御座いました
下手な作品・・・作品とも言えない代物を
そう仰って戴きますと励みになります
ただ、自分の頭の中 胸の裡にあるものを
少しでも形にして残せたらという思いで
書いているだけの者です いつも有難う御座います
今回もブログ 楽しく拝見させてい戴きました
普段 忙しなく生きているものですから
このひと時がとても楽しい時間に思えます
美しい写真 近頃の川柳掲載 いいですね
今回も思わず笑い出したりしています
お母様からのお手紙 しみじみ拝見させて戴きました
封筒の束 お母様のお写真 グレダーマンより
感動的です 昔の田舎の母親そんな感じが
よく出ています そしてそんなお姿がとても
美しいものに見えます 上辺だけの美しさではない
本当の美しさ そういうものはまだまだ
地方には残っているのではないでしょうか
方言 貴重です 是非 収集して置いて下さい
「へっつい」はわたくしの方にもありました
「にご」はないですね
「朝はんまえ」この言葉も始めてです
朝飯前は当然の事ですが
畑の土 そんなに硬くなるものですか
驚きました それにしてもお羨ましい生活です
我々の年代になり それだけの仕事が出来る
という事は恵まれた事ではないのでしょうか
どうぞ お体を大切により良い毎日をお過ごし
下さいますよう
有難う御座いました