きょろきょろと挙動不審でラーメン屋店内を見廻すアニキン。やっと空席を見つけ座った。そこに女性の店員がやってきた。
「いらっしゃいませ。何になさいますか?」
「うーん、ラーメンにするかな」
「麺の硬さはいかがいたしますか」
「麺? 麺とは何だ! 敬語を使いなさい。御を付けて言ってごらん。ごめん!」
「はい。ごめんの硬さはいかがいたしますか?」
「うむ、そうだな」
可愛い女の子だった。愛人にしてもいい。いざそうなった時のことを頭に描いた。途端に緩んだ頬に赤みがさした。やがて視線が宙に舞った。
「お客さん、お客さん。大丈夫ですか?」
驚いた女の子は、小走りで厨房に向かった。
「店長、危ない老人が……」
女の子が話し終えぬうちに、店長はアニキンに近寄っていった。
「お客さん!」
ドスの利いた声に、アニキンは我にかえる。
「あ?」
「あの、ごめんの硬さはいかがいたしますか? 歯は、ありますか?」
「あったり前田のクラッカー。硬麺!」
ニッと黄色い歯を見せ、見栄を張る。店長は思わず鼻を塞いだ。
話は変わる。
ところで、あのね! のね。
むかし、あのねのねも、一世を風靡した。しかしアルファードは、チビッコギャングのアルファルファとよく間違えられた。
いやいや、そんなことはどうでもいい。
それよりも、君の日記は、あの絶大な人気を誇った某グループの記事を書きなさい。みんなそれを期待しているのら。僕だってそうなんだし~~!!!^^
ぐーちゃんのことは放っておいてあげなさい。
うちの相方は、親戚の奥方に誘われ、7月下旬その某グループの大スターが開くというディナーショーに行く。そんな情報を先日入手した。
あたし昔からそんなにファンじゃなかったの、と相方がかつて言っていた。あれは一体何だったのか、と訝る。そういえば、トンケも隠れファンらしい^^