つい先日のお昼頃だった。
中華店の名前は楽洲楼。やや古びた四階建てビルの地下一階にある。
店頭に、「ランチ定食、麻婆豆腐650円✕→750円✕→800円」と書いた立て看板が目に入った。
……ん?
「650円✕→750円✕→800円」と650円から800円に値が上がっている。
650円だった麻婆豆腐定食は、今日は800円といっている。
イマイチ、釈然としなかったが、800円だから、ま、いっか。と思って入った。
地下一階に降りる入口が異様に狭い。踏板部分、踏み面、またそれぞれの段差が違っていて、取ってつけたような造りだった。
僕のように若者でない者には、とても辛い試練。
一段一段、注意を払って降りた。途中で、ピロピロリンという音が鳴った。もうここまで来たからには引き返すわけにいかない。
勇気を絞って、廃れた木製ドアを開けた。
中は雑然としたテーブル配置だったが、店内は八割がた埋まっている。
「いらっしゃいマセ」
ん? このイントネーション? 中国、台湾? いわゆるアッチ系だった。
「お客さん、何するアルネ」「ランチでお願いします」「わかったアルヨ」
こんなやりとりのあと、五分もすると「おまたせしたアルヨ」ともってきた。
麻婆豆腐そして小さなお椀に大盛りライス、他に小鉢3点、玉子スープ、杏仁豆腐。
料理は本場料理で美味かった。800円、満足!!!^^