金曜日の朝は、友人の訃報を知らせる電話が入る。会社に行っても「なぜ?」という疑問符が消えることはなかった。寂しいね。悲しいね。残念。無念。
翌日の土曜日、スーパーの買い出しと違い、一応池袋に出るので自分を鏡に映し、よし、とつぶやく。
テニスのあとキックのジムに向かうため、自転車にまたがり揚々とペダルをこぐ。
駅に到着し改札からホームに下りるまで、行き交う人の視線が僕に突き刺さる。
ぐふっ!! オレ、カッコいいのか?
注目を浴びることなど、もう何十年も前に終わっていたのに、なぜか多くの注目を感じる。なんで? と疑う以前に、今日は調子がいいぞー!! 気分がいいねえ。単純である。
池袋に着いて西武デパートの地下道を通過し出口に来たとき、ケントから電話が入った。
市原のことだった。ケントとも久しぶりだったので、いろいろと話す。
西武の出口のそばの鏡に何気に自分の姿を映す。それを見ながら少ない髪の毛を整える。着ていたポロシャツの胸のボタンをはめようとボタンと穴を探ったら、何かおかしいことに気づく。
えっ、……嘘……!! いつのまにか、ポロシャツが裏返しになっている。既に1時間ほど経っていた。
電話向こうのケントに、大笑いされた。爆がつくくらい……^^。
それを知ると同時に意識過剰に。人の目が気になる。
知らないでいたほうがよかったじぇ!^ ^;;