田中雄二の「映画の王様」

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三谷幸喜脚本「オリエント急行殺人事件」

2015-01-12 18:38:17 | 映画いろいろ

 三谷幸喜脚本のテレビドラマ「オリエント急行殺人事件」を見る。

 アガサ・クリスティ原作、ポール・ディーン脚色、シドニー・ルメット監督の映画版(74)を、よくぞここまで模倣したものだと感心するやらあきれるやら。同世代の映画狂、三谷幸喜の面目躍如の一作で、きっと彼は俺と同じようにあの映画が大好きなのだろうな、とは思う。ただ、これを見ると残念ながらルメット版の出来の良さが際立つばかり。黒澤明の『椿三十郎』(62)を完全模倣した、森田芳光版(07)を見た時の印象に近いか。



ちなみに映画版と配役を比較してみると
野村萬斎…アルバート・フィニー
富司純子…ローレン・バコール
高橋克実…マーティン・バルサム
八木亜希子…イングリッド・バーグマン
杏…ジャクリーヌ・ビセット
西田敏行…ジャン・ピエール・カッセル
沢村一樹…ショーン・コネリー
小林隆…ジョン・ギールガッド
草笛光子…ウェンディ・ヒラー
二宮和也…アンソニー・パーキンス
松嶋菜々子…バネッサ・レッドグレーブ
青木さやか…レイチェル・ロバーツ
佐藤浩市…リチャード・ウィドマーク
玉木宏…マイケル・ヨーク
藤本隆宏…コリン・ブレークリー
池松壮亮…デニス・クイリー
笹野高史…ジョージ・クールリス
となる。

 萬斎のポワロのほかは、草笛、二宮、笹野、そして意外に青木が映画のイメージに近かった。後は…。第2夜は、三谷のオリジナルで犯人側の視点から描くという。果たしてこちらで挽回なるか。

コメント
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