渋い脇役のマーティン・ランドーが亡くなった。癖のある顔が災いしてか、ヒッチコックの『北北西に進路を取れ』(59)など、若いころから“ちょっと異常な悪役"を演じることが多かった。アクターズ・スタジオの同窓生スティーブ・マックィーンと共演した『ネバダ・スミス』(66)でも、マックィーンに復讐される役だった。
テレビドラマ「スパイ大作戦」のほか、B級ホラーやSF作へも数多く出演したが、ベラ・ルゴシを演じてアカデミー賞を得た『エド・ウッド』(94)でやっと名優の仲間入りを果たした。作となった『手紙は憶えている』(15)での名演も忘れ難い。
ゾンビ映画の巨匠、ジョージ・A・ロメロが亡くなった。彼が最期に聴いていたのはジョン・フォード監督の『静かなる男』(52)の音楽だったらしい。
ちょっと意外な感じがするが、これは例えば、エログロ映画を数多く監督した石井輝男が、助監督に就いたこともある成瀬巳喜男の映画に憧れていたという意外性にも通じるのだろうか。
フランスの名女優ジャンヌ・モローが亡くなった。モローと言えば、ルイ・マルの『死刑台のエレベーター』(57)フランソワ・トリュフォーの『突然炎のごとく』(62)など、いわゆる名作が多いのだが、オレにとっては『マドモアゼル』(66)『黒衣の花嫁』(68)や『バルスーズ』(74)での、アブノーマルな崩れた熟女の姿の方が衝撃的だった。
劇作家でもあったサム・シェパードが亡くなった。シェパードと言えば、何と言っても『ライトスタッフ』(83)のチャック・イエーガー役!カッコよかったぜ。
その『ライトスタッフ』はこんな映画↓
http://blog.goo.ne.jp/tanar61/e/b4c576ae0a8be62dc62701867de39389
朝ドラ「ひよっこ」の、記憶喪失の夫と別の女性が暮らす家を妻が訪ねる…という設定を見ながら、ビットリオ・デ・シーカ監督、ソフィア・ローレン、マルチェロ・マストロヤンニ共演の『ひまわり』(70)を思い出した。
その『ひまわり』はこんな映画↓
http://blog.goo.ne.jp/tanar61/e/122bd47cf806fcb4639fd2306e339148