第94回アカデミー賞、作品賞は『コーダ あいのうた』
『ドライブ・マイ・カー』は国際長編映画賞を受賞
https://tvfan.kyodo.co.jp/news/topics/1322420
『コーダ あいのうた』
https://blog.goo.ne.jp/tanar61/e/26f5bd475228c178aab790f79b810599
第94回アカデミー賞、作品賞は『コーダ あいのうた』
『ドライブ・マイ・カー』は国際長編映画賞を受賞
https://tvfan.kyodo.co.jp/news/topics/1322420
『コーダ あいのうた』
https://blog.goo.ne.jp/tanar61/e/26f5bd475228c178aab790f79b810599
『アネット』(2022.3.27.オンライン試写)
レオス・カラックス監督が、ロン&ラッセル・メイル兄弟によるポップバンド「スパークス」がストーリー仕立てのスタジオアルバムとして構築していた物語を原案に、映画全編を歌で語り、全ての歌をライブで収録したロックミュージカル。
スタンダップコメディアンのヘンリー(アダム・ドライバー)と一流オペラ歌手のアン(マリオン・コティヤール)、その2人の間に生まれたアネットが繰り広げるダークな寓話を、カラックスならではの映像美で描き出す。ドライバーがプロデュースも兼任。昨年のカンヌ国際映画祭で監督賞を受賞した。
オープニングは、『ラ・ラ・ランド』(16)風の楽しいミュージカルを予感させるような曲調で始まり、一瞬「カラックスにしてはまともじゃないか」と思わせるが、次第に、今まで見たことがないようなダークでシュールなミュージカルに変転し、「やっぱりカラックスは一筋縄ではいかないか…」となる。
全編を歌で語るという意味では、すでに『シェルブールの雨傘』(64)が行っているので新味はないが、光に反応して歌う幼児のアニーを人形にしたり、セックスや出産まで歌で語るところを見ると、よく言えば独創的だが、やはり珍妙な、実験的なミュージカルという印象を持たされた。全体としては、ロックミュージカルというよりも、オペラや演劇のにおいが強いと感じた。
ただ、ちょっとフェリーニの映画を感じさせるエンドロールなど、捨て難いシーンもあり、見終わった後は、妙に後ろ髪を引かれる。
ところで、ロックミュージカルと呼ばれた映画として、『ロッキー・ホラー・ショー』(75)を思い出した。何をもってロックミュージカルとするのかは分からないが、『ボヘミアン・ラプソディ』(18)や『ロケットマン』(19)は、この範疇には入らないのかな。