私は、毎朝一番に広島在住のたんぽぽさんが管理していらっしゃる『脳幹出血からの帰還』というお気に入りのサイトを開きます。
今日はそこで知り合ったるるぶさんをモデルにした小さな童話です。
ルル君と富士山
ルル君は小学校四年生の元気な男の子。
富士山の見える街に住んでいます。
道端に咲くたんぽぽの花が好きです。
ランドセルを背負ったまま、今日もおじいさんのお店コーヒーるるぶに立ち寄ります。
おじいさんは25才の時からずっと美味しいコーヒーと手作りのサンドイッチで、お客様に寛ぎと元気を与え続けています。
ルル君はそんなおじいさんが大好きです。お母さんが仕事から帰って来るまで、サンドイッチのおやつを食べてからお店のお手伝いをします。と言ってもお店の周りの銀杏の落ち葉を掃いたり、空き缶などのゴミを拾ったり、お掃除のお手伝いです。
ルル君はとても綺麗好きなのです。
サッカーでお友達と遊んでいても、お母さんとの約束の時間になると、キチンとお家に帰って宿題をします。
ルル君が宿題を済ませてテレビを見ていると、『市民公園のお猿のらっきーが逃げ出しました。』と注意を呼びかけています。
ルル君は心配になりました。『撃たないで。飼っていたんだから、かわいそうだよ!山に帰って静かに暮らして欲しいな…』
ルル君はもう一つ心配事がありました。
保育園の時に大好きだった園長先生にお手紙を書いたのですけれど、お返事が返って来ないのです。
いつもは必ず「ルル君元気?本をいっぱい読んでね」とか、「また遊びに来てね。」とか可愛い絵の入った優しいハガキがポストに入っていたのに..
ルル君は明日の支度をして、枕元に置きます。
そして毎日日記をつけます。
とても几帳面な男の子です。
とても不思議な夢を見ました!
園長先生の夢でした。
「ルル君さようなら。
先生はいつまでも君たちのこと見守っているからね。寂しくなったら富士山を見てね!雲が空に昇っているように見えるのは、昇天と言って、天国に行くんだから、」
朝、テレビニュースで、お猿のらっきーが無事に飼育員さんに保護されたと伝えています。良かった!
ルル君は富士山を見ました。
白い雲が空に上がっていました。
空は真っ青です。