夢見るタンポポおばさん

富士山麓の風景、花の写真。エッセイ。

秋は夕暮 清少納言 枕草子

2010-11-29 21:42:42 | 写真

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秋は夕暮。夕日のさして山のは いとちかうなりたるに、

からすのねどころへ行くとて、みつよつ、ふたつみつなどとびいそぐさへあはれなり。

まいて雁などのつらねたるが、いとちひさくみゆるはいとをかし。

日入りはてて、風の音むしのねなど、はたいふべきにあらず。

清少納言     枕草子

岩波書店  日本古典文學大系

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みつよつ、ふたつみつというところが写実を超えた世界とみられています。

随想とみるべき根拠の一つと言われています。

平安時代の美しい秋の夕暮れを想像して、何度も何度も読み返し、暗記しました。

私も見たものを簡潔に、表現してみたいと強く思いました。

岩波書店の日本古典文學大系は、国文学科では教科書です。

昭和47年1冊2100円もしました。

私が貸与されていた日本育英会の奨学金が月8000円でした。

母からの仕送りが、月3000円。

沼津と東京の東海道線の電車賃片道550円。

ハガキ5円。

昔何気なく私の本箱の古典大系を手にした知人に、Г書き込みがしてあるんだね」と言われたことがあります。

古典文學大系など、飾りものと思っていたみたいです。

昨年静岡県で、震度6の地震があり、崩れた本の下敷きになって、亡くなった方がいらっしゃいます。

本は私にとっては大切な宝物です。

けれど、私もかなり沢山の本を処分しました。

初めての慣れない東京生活で、色々なアルバイトをしまくって、手に入れた日本古典文學大系だけは別格です。


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1 コメント

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すごいですね。 (たんぽぽ)
2010-11-30 06:18:26
すごいですね。
さうが夢見るタンポポおばさん。
国語の先生。
私は体育会系。古典は苦手でしたよ。
清少納言は小さな事に眼が届く人なのかな?
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