この時期になると思い出す
鮮烈な記憶があります。
ある就活女子が
キャリアセンターに報告にやってきて
カウンター越しに対応していたら
だんだん涙が溢れてきて
彼女の涙がこちらの手の甲に
ぽたぽた落ちてきた。
※※
一生懸命にその企業のことを調べて
先輩の活動記録・面接内容まで
きちんと調べて臨んだ最終面接なのに
なぜ落ちてしまったのかわからない
だから悔しい。
※※
彼女の涙が落ちてきて
私の手の甲に伝わってきた
「体温」が
6月のこの時期は
ずっと記憶にあります。
その時はただ
話を聞くだけでしか
対応できなかったけれど
涙を流す、というのは
カタルシス(浄化)を伴うことなので
時には
ばんばん流したほうがいいと思うよ。
思いっきり泣いたら
いつでも再出発していこう。
★★魯迅のエッセイ★★
作家の魯迅のエッセイに、こういうのがあったと思う。
※※
ある冬の日
本を買いにきた若者がいた。
著者である魯迅の手の平に何枚かの硬貨を渡した。
魯迅が受け取った硬貨にはあたたかい
若者のぬくもりがあった。
だから魯迅は言う。
そのぬくもりを絶対に忘れない、と。
そういう若者に伝わるような文章、本を
私は生涯書き続けよう。
※※
就活生に対して私が
同じような気持ちになるのが
毎年この時期デス。
就活生へ。内定まであと少しだ。ずっと応援するよ。
当時の彼女は、今どうしているんだろう。立派な社会人になっているかな?
私には、魯迅が近代中国の青年たちに与えた偉大な影響力はないかも知れないけど、なにか今の20代にベストな指針を与えたいものだ、と思うこのごろです。