正式にはアメリカ大統領選挙の共和党推薦候補者選びで暴言の多かったトランプ氏が指名確実となったことと云うべきかもしれない。
それにしても、彼の発言には鋭い切り口の極論が多かった。
例えば「アメリカは、無料で他国を護るほど豊かではない」 「アメリカに自国を護って貰っている国はコストをアメリカに支払うべきである」.等々である。これらは、ホワイト・ブルーの不満と伝えられたものである。
今の国会で大騒ぎになっているTPP条約に関しても牛肉や乳製品および米(こめ)まで我が国の関税の撤廃を求めた。
日本政府は必死に抵抗「自由化すれば我が国の牧畜及び酪農は壊滅的な打撃を受け食の自給自足の原則も踏みにじられてしまう可能性があるから。」
政府が米を特別に輸入し政府管理米として備蓄することでやっと妥結した模様である。
ことほど左様に、アメリカもむき出しの自国の利益を追求し始めたと云える。
つまり、かってのアメリカが見せていた発展途上国を援助したり、同盟国の利益を尊重するという富豪のような態度や心意気をすっかりなくしたという訳である。そういえば、アメリカの失業率が米ドル市場でいつも話題になっている。
米国国内のの白人労働者階級の不満が増大してきてそれを代弁しているという解説もなされている。
沖縄返還の時繊維製品の輸出を自主規制したということはありましたが。
今やアメリカも一人勝ちの時代ではなく、
自動車はドイツと日本にお株を取られ精密機械もやはり日本とドイツに押されて第2次大戦直後のような勢いはなくして久しい。
国際通貨としての米ドルも安くなる一方でその分円高になって日本の産業界は苦戦している。
これらの経済的難問がトランプ発言の背後にある。
憲法と自衛隊の問題や憲法と集団的自衛権の問題という我が国にとっての基本的な問題にも関係してくる。
我が国左翼も憲法憲法とお念仏のように言っているだけで本当に自国が守れるのか。
中国有、北朝鮮ありで、彼らが日本へ軍事進出してこないという保証があるのか。
自衛隊は合憲とみなすか自衛隊の装備や人数は何処で決めるのかなど現実的な政策を国民に示さないと政治とは言えない。
トランプ氏の発言は我が国にも鋭く突き刺さってきている。(T)
5月5日の菖蒲 蓮池にて