鬼山竜也の住宅業界 商売の王道

良い家づくりに真剣に取り組んでいる方々が、お客様のためにより良い仕事が出来るようになるためのヒントになれば、嬉しいです。

【第9回】 「幸せな暮らしとは何か?」を理解しておく

2011年01月09日 | 住宅コンサルタントとして
市場や業界が成熟化すると、
どんな商品やサービスも「モノ売り」発想でお客様にセールスしていては売れません。

必ず、「コト売り」発想にならなければ、お客様は共感していただけなくなります。

家に関して、豪華な外観や見事な大黒柱、屈強な構造、といった部分を評価する
マニアなお客様ももちろん存在するのですが、そうしたマニアな方はほんの一握りなのです。

家をモノとして考えるのではなく、「幸せな毎日を過ごすための空間」として、
その魅力をお客様にお伝えしていく姿勢が必要なのです。

「広い」とか、「部屋数がある」とか、「日当たりがいい」といった、モノ売り的な発想は、
今、劣悪な環境に住んでいるお客様にとっては効果を生むかもしれませんが、
今の住まいは築浅の物件であれば、賃貸物件であったとしても、結構良かったりします。

なので、こうしたモノ売り的な話しか出来ない、レベルの低い不動産屋の営業マンからは、
家を買いたいと思うお客様は激減しているのです。

私は家を「家族が幸せな毎日を過ごすための空間」と定義しています。

そう考えたときに、とても大切になってくることは、「幸せな暮らし」という意味を
現場のスタッフの方が理解出来ているかどうか、ということです。

どんなことをしているときが、子どもは楽しいのか?
どんな時間の過ごし方をすれば、心が癒されるのか?
家族にとって、幸せを感じられるのは、どんなときか?

こうしたことをスタッフが理解し、お客様にお伝えし、

「そうした幸せな暮らしが出来る家を一緒に考えていきましょう!」

とご提案出来るかどうか、そしてお客様がそれに同意していただけるかどうかが、
本当に大切なことだと思います。

ゆえに、これからの住宅会社のスタッフは、幸せという言葉の本質や具体的事例を
自分自身理解し、伝えられなくてはならないと思うのです。

休日にゴロゴロしているだけの人。
家族や友人、恋人などと常に交流が極端に少なく、幸せな経験を積む努力を怠っている人。
オンもオフも中途半端な人。
高級クラブで飲むことや、異性のことばかり考えている、レベルの低い不動産屋の営業マン。

こういう人は、お客様から支持されなくなり、受注出来なくなっていくでしょう。

仕事もオフも一所懸命で、楽しもうと前向きに生きている人。
そして幸せな毎日を過ごしている人。
お話をしていても楽しい人。

こういう人で、幸せという無形の価値をお客様と共有できる人が、支持される人なのです。

皆さんは、幸せな毎日を自分自身、過ごすことが出来ていますか?
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