鬼山竜也の住宅業界 商売の王道

良い家づくりに真剣に取り組んでいる方々が、お客様のためにより良い仕事が出来るようになるためのヒントになれば、嬉しいです。

【第13回】 正しい姿勢の継続は、必ず実になる

2011年01月13日 | 住宅コンサルタントとして
昨日はとある住宅会社でのコンサルティング。

昨年と比較して、業績は順調に伸びてはいます。

お付き合いさせていただいて、3年半ほどになりますが、劇的に会社はいい方向に進んでいます。

クライアントが成長される、というのは、コンサルタントにとって最高にうれしいことなのですが、
それはコンサルタントの提案によるもの、というよりも、
そもそもクライアント自身がそれまでに培ってきた地力、
すなわち地域からの信頼であったりスタッフの基礎能力、マインドなどがある程度なければ、
ここまで劇的に変わることはありません。

昨日、それを感じさせてくれる事件(?)がありました。

午前中のコンサルティングが終わって、クライアントの社長にお食事に連れていっていただきました。

地域で大人気のうなぎ屋さんなのですが、
そこのお店は私が最後の晩餐に選ぶとすれば、「そこのうなぎ!」と間違いなく選ぶくらい、
メチャクチャおいしいのです。

そこで社長と一緒にうな丼をお願いし、食事が終わったとき、
そのお店のオーナーが「ちょっといいですか?」と席までお越しになりました。

「社長のところは、管理しているマンションを
メチャクチャ綺麗に掃除したり手をかけたりしていますね。
もう、本当にビックリしているんですが、あれば社長の会社の持ち物なんですか?
それとも建物は地主さんのもので、管理だけ社長の会社でされているんですか?」

という質問をされたのです。

昨日、お伺いしていたクライアントは、住宅だけではなく、土木、RCマンションの建設、
不動産売買、管理と住環境全般に関わる仕事をされています。

たまたま、自社で管理をしているマンションの1室をうなぎ屋さんを経営している会社が
事務所として借りているそうなのですが、そのマンションの手の入れ方に、
うなぎ屋さんのオーナーが日頃から関心していたそうです。

クライアントの社長は、

「いえいえ、あれは我が社が所有しているものではなく、
地主様から管理をさせていただいているマンションです」

と普通にお答えになっていました。

お客様から管理をするためにお預かりしているマンションを自分の家のように、
徹底的に清掃したり点検を欠かさない、ということを当たり前のようにやってこられたのです。

その管理の見事さを見ている人はちゃんと見ていてくれるのです。

そして、うなぎ屋さんのオーナーは、クライアントの姿勢にとても感心をされ、
その場で「実は社長におりいって相談があるんだけど・・・」と仕事の依頼をされました。

そして私の目の前であっという間に仕事が決まってしまいました。

その間、わずか1~2分です。


どんな商品を開発するのか?
どんな広告を作成し、市場に情報発信するのか?
どんな営業ツールを作成するのか?

こうしたことは、確かに大切なポイントなのかもしれません。

ただ、商売の根っこにある、本当に大切なことを目の前で教えていただきました。

誰かが見ていようが見ていまいが、正しいこと、プロとして当たり前のことをコツコツとやり続ける。
そうすると、それを評価して下さる方が存在する。

アパートの管理会社であれば、自分の家のごとく徹底的に愛情を込めて管理をさせていただく。
住宅会社であれば、自宅の建築のごとく徹底的に現場を綺麗にして、
愛情を込めて建てさせていただく。

こうした基本こそが、実は最も大切なことなのです。

皆さんの会社は、商売で最も大切な基本を押さえることが出来ていますか?
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする