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ものづくり経営学―製造業を超える生産思想  を読んだ。

2008年11月14日 01時45分03秒 | 読書評
ものづくり経営学―製造業を超える生産思想 (光文社新書 293)
藤本 隆宏,東京大学21世紀COEものづくり経営研究
光文社

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ものづくり経営学―製造業を超える生産思想 を読んだ。

なかなか良い本だった。
日本の製造業の生産過程の改善とその製品をインテグラル型とモジュラー型で
棲み分け日本の企業の特性を考察している。

自動車業のインテグラル型(すり合わせ型)の生産工程をトヨタのカンバン方式を
一例として概説されており、解かり易く記述されている。

光ディスク、家電製品などは、新製品時はすり合わせ型の製品、部品供給であるが
時間経過とともに量産を繰り返すうち、モジュール化できる状況ができてくる。
すると海外、中国製の製品などに市場をとられ過当競争となっていく。
一つの製品としてみるとモジュラー型へどんどんシフトしていくが、個々の特定
部品などは、その特性からすり合わせ型の技術、製品として残る。

製造業だけでなく、金融、ソフトウェア業、販売業なども業務の流れを設計情報
として捉え、実際の業務運用などを製造行程として捉え、改善のやり方、すり合わせ型
の製品として考察を進めているところは、ユニークで考え方としては理解しやすい。
業務に付加価値を転写するところが設計行程として考えると、物事の進め方、
事象が捉えやすくなる。

各業態毎、10ページ前後のボリュームなので、そこも読み進みやすく、
概説の範囲となっているので理解もしやすい。

製造業、ソフト、小売、販売業、サービス業の各業態の流れや問題点も記述され、
製造工程だけでなく、業務の概要も理解できる章もあり、長年疑問に思っていた
こと等を発見できる楽しみもあり、550ページのボリュームであるが、読み進むのが
早くなる本であった。

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