発行人日記

図書出版 のぶ工房の発行人の日々です。
本をつくる話、映画や博物館、美術館やコンサートの話など。

ひなまつりにまつわるエトセトラ

2017年03月08日 | 日記

◆航空自衛隊西部航空音楽隊定期演奏会

 3月3日は、ひなまつりとはまったく関係なく、福岡シンフォニーホール。今回のゲストは読響のテューバ奏者で、協奏曲を。柔らかく広い音域。過去の定期演奏会は、いかにものクラシックアワー的な曲が多かったが、今回は、20世紀後半以降の知らない曲ばかりだった。知っているのは作曲者のひとりジョン・ウィリアムスの名前くらいで。相変わらず端整な演奏。至福なり。

 楽章の間で拍手をしないきまりがある。福岡の演奏会では、福岡古楽音楽祭など、音楽大好きなマニアさんばかり来るようなところでは、誰ひとりとして楽章間で拍手するような人はいない。あとは観客のクラシック慣れにもよる。間口の広い自衛隊音楽隊コンサートだと、やはり楽章間拍手は出る。私は拍手はしないけれども、拍手する人に目くじらを立てたり、拍手する連れを恥ずかしがったりする必要はない。楽章間で拍手しないことになった歴史は結構浅いのだから。

 

◆しでかしちまった悲しみに

 同じ時間、博多駅JR九州ホールではベッキーのトークショーが行われていたらしい。去年は天中殺と大殺界と厄年が一緒にやってきたようなベッキーである。恋人と仕事と人気とおそらくはお金を失った。不倫の相手が突っ込みどころ満載のまさにゲスな野郎だったから比較的復活はしやすいと思う。再出発する人を応援、というような広告文で、博多駅ビルのこの春のイメージキャラクターになることもできたのである。

 私としては結構好感度高いのだが、採用には賛否両論あったらしい。妻子(夫子)持ちと恋愛するメリットって何よ? せいぜい相手と結婚「しなくて済む」くらいしか思いつかない。世間バレしたら非難が待っている。

 損得勘定がぶっ飛ぶのが恋なのであろう。恋してそのあとから妻帯者と知らされてそれでもやめられなかったのだ。明らかに損なことをしでかしちまった。

 

◆ままならないのも人生の味わい

 Charの「気絶するほど悩ましい」という歌に、うまくいく恋は恋ではないみたいなフレーズがあって(小心者の私は、歌詞を引用しない)なんじゃそりゃ?意味わからんと、少女MTJは思ったのであるが、今ならわかる年の功である。

 計算通り(はい、ここで、思いっきり怖い顔で笑ってね、夜神月)戦略通りの人生は、どのように楽しいだろうかということである。ままならぬこともまた人生の味わい、と思うのである。これもまた人生の味わい、と、言っていられる程度の辛酸しか味わっていないので、言えるのかも知れない。

 とはいえ、配偶者に同時進行恋愛をやられたことのある人のなかには、いまだにベッキーを見るのも嫌だと思う人もいるだろうね。

 

◆西鉄電車「水都」

 西鉄8000系電車、柳川観光仕様にした「水都」が運行されているが、今は、中吊りに「さげもん」が飾ってある。オーナメントの実物である。「さげもん」とは女の子の成長を願って、小さな縫いぐるみをつないで竹の輪にぶら下げた飾り物である。雛人形を買えない家庭で手作りされ、裕福な家庭では段飾りをさらに豪華に飾るために作られたらしい。この時期は、柳川では商店街の店先にも飾られている。オーナメントには、ひとつひとついわれがあって、元気に、美しく、賢く、と、願いを込めて手作りされている。もちろん市販もされている。ケース入りのミニチュアから、結構なお値段で、どかどかっとしたものまである。

 段飾りは、置き場所や、段を組み立てるとか、片付けるとかが大変だから、見栄えもよく、結構簡単に片づけられそうな「さげもん」は、これから全国的に普及するのではないか、と思ったりする。


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