◆クリスマスが近づく
ハロウィンのお菓子や装飾が並ぶなか、クリスマスケーキの予約カタログもお店に並んでいる。冬遠からじ。当日暇なら作ってみよう。忙しければ買う。まあ、どこそこのでなくっちゃあ、というよほどのこだわりがない限りは、当日予約なしでも買えることは買える。天神か博多に出ていればどこかデパートで。南の方を通りかかればサイラーあたりで買うんだと思う。
◆クリスマスは誰にもやってくる♪のか?
そういえばサンタクロースに家庭はあるのだろうか?と考えたことはないだろうか。
サンタクロースに妻子がいたら、そして妻もサンタクロースの仕事を手伝っていたとしたら、その家の子どもはクリスマスの時期、とても寂しい思いをしているのかもしれない。現実の世界でのサンタクロースの配下の人々、つくることや運ぶことや売ることに携わるひとたちは、12月ともなれば繁忙期、超ハードなシフトで働くことになる。家族全員でのクリスマスイブなど無理無理無理っという家庭も少なくはないはずだ。
◆あるサンタクロースの家庭でのこと。
サンタの家の子どもは、よその子たちのためのクリスマスプレゼント準備のためにしっちゃかめっちゃかになっている家で、父であるサンタクロースをつかまえ、
「僕の家のクリスマスは来るんだろうか?」
と聞いてみる。すると父であるサンタクロースは、息子にクリスマスの時期に旅に出るように言う。世界中をめぐって、前の年に子どもたちに贈ったクリスマスプレゼントをたどる旅だ。(サンタクロースの家にあるそりには、時空を超える、おそらくテレポートや短かめ過去専用タイムマシンの機能があるのだと思う)どんな冒険が待っているのか。
GIFT サンタJr.の旅 ISBN978-4-901346-71-9 1300円+税
サンタの息子の成長物語であるこの楽しい絵本は、子どもたちが、世界中の子どもたちの事情に目を向けるきっかけとなるかもしれない。タンザニアの雄大な風景や、モルディブの美しい海。広場で楽しくサッカーをするブラジルの子どもたち。そればかりではない。内戦で両親に死なれた子ども、おそらくはサブプライムローン危機のあおりを受けて家を立ち退く予定のアメリカの家庭。幼くして過酷な経験を味わっている子どもたちもたくさんいるのだ、ということは知っておいた方がいい。とはいえ親が「◯◯の子どもたちはそれどころじゃない大変さなんだぞ」と言おうものなら「へー、そーですか(棒読み)」という返事が帰ってくるのがオチである。いろんな立場の子どもがいることはかように教えにくい。こういうことは、本で自分から知らないといけない。
この本のいいところは、去年出たばかりの新しい本で、しかも少部数なので、プレゼントにするにも、すでにある本とダブってしまうことはまず考えられないことである。お申し込みは本屋さんかネット書店かこちらへ。
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