北京五輪が近づく。
私は、日本選手の誰かが金メダルを獲得するのを心待ちにしている。夏の北京オリンピックの「君が代」に、銅鑼が入っていたのを私は聞き逃さなかった。「さーざーれー いーしーのー」の「いーしーのー」にかぶって銅鑼の音が聞こえた。雅楽の旋律をドイツバロックアレンジにしたいつもの「君が代」に中華味が加わった不思議な曲だった。ソーセージとチンジャオロースの入った巻きずしの如く。
それを今回もまたやるのか、という、どうでもいいことに注目している。だから、がんばれ、ニッポン!!
冬のスポーツで私が参加するのは、アイススケートくらいで、といってもリンクをぐるぐる滑るのがせきの山で、それも結構楽しい。普段使わない部分の脳と筋肉を使うのが何だか健康によさそうなので、たまに滑っていたのだが、行ってた県庁近くのリンクが設備が古くなって去年途中から閉まっているのでここのとこやってない。都市ガス会社が運営しているこのリンクは、莫大な設備投資をしての大改修に踏み切れない累積赤字を抱えているのだ。
今、福岡市内のスケートは、冬場は県営リンクに行けばいいが、ちょっと不便な場所にある。それも年の半分は、スケートリンクをやめてプールになってしまうので、夏場は飯塚か久留米まで出かけないとスケートはできない。
県庁近くのリンクの暖房室(ひと休みと寒がりの見学者のための窓の大きい部屋)では、小さなフィギュアスケーターたちが練習のあいまに宿題やったりお弁当食べたりしていたものだ。グランプリファイナルが福岡で開催された直後には、一流選手をまのあたりにして影響されたのか、練習をがんばりすぎてノビてしまった子もいたっけ。彼らはどこへ行ったのか。
県庁近くでJRも地下鉄も徒歩圏、バスの本数も多いから、毎日放課後滑りに行くことだって可能だったし、小学生だけで来ることもできた。
どんなに素質があっても、練習頻度が落ちると、決定的に不利である。福岡市近郊のウインタースポーツは、まさに冬の時代なのだ。
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